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アリ氏 来日時に密着取材の記者 練習では「“蝶のように舞い”ではなかった」

[ 2016年6月5日 09:37 ]

72年3月に初来日 昼間に“銀ブラ”するアリ氏(当時はカシアス・クレイ)

ムハマド・アリ氏死去

 72年春にアリが初来日した際、密着取材を敢行したスポニチOBの前田侑範氏が当時を振り返った。

 水道橋の後楽園田辺ジムでの練習で、アリ氏がバンデージを無造作に巻く姿が気になり、マネジャーに「私は今まで丁寧にバンデージを巻く日本人しか見たことがない。なぜだ?」と質問したところ「君はよく見ていた。僕の部屋に来なさい」と認められ、アリ陣営との距離が縮まったという。アリ氏と同じホテルオークラに泊まった。上智大でのトレーニングにも同行したが、軍靴を履いてドタバタと走る彼の姿は「とてもじゃないが“蝶のように舞い”ではなかった」という。それでも車が来なければ、たとえ銀座でも赤信号を平気で渡る姿に「最大のエンターテイナーだった」と述懐した。

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2016年6月5日のニュース