「オリ髭投票2位」の宗 延長10回“ワイルド”にサヨナラ打 「そるのは素っ裸になるぐらい恥ずかしい」

[ 2024年5月20日 05:45 ]

パ・リーグ   オリックス3-2楽天 ( 2024年5月19日    京セラD )

オリ髭投票で2位に入った宗(球団提供)
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 チームの誤算も、自身の悔しさも、ひと振りで吹き飛ばした。2―2の延長10回2死一、三塁。オリックス・宗は、酒居の149キロ直球をコンパクトに振り抜いた。ライナーで二塁手の左を抜ける自身4本目のサヨナラ打。4位浮上に導く勝利を見届け、ベンチ前に戻ると両手を広げてナインと抱き合った。

 「えげつない打球だったなと思います。ちょっとセカンドライナー気味だったので、打った瞬間は分からなかったですけど、“あー、抜けた”と。うれしくて、次にホッとして、という感じです」

 想定外の展開だった。先発の19歳・斎藤が力投し、2―0で9回へ。だが、右肘の張りから復帰して1日のロッテ戦以来の登板となった平野佳がまさかの乱調。4安打を集められ、土壇場で追いつかれた。宗自身もその裏、先頭の紅林が左翼線二塁打し、無死二塁で回ってきた打席で送りバントのサインに2球連続ファウル。最後は空振り三振を喫し、最初のサヨナラ機をつぶす一因となっていた。

 「(大事な場面でのミスは)あるあるなので、僕、マジで。でも僕は絶対に取り返すので。森さんも宜保も2死からヒットでつないでくれたので“死んでも絶対打ってやろう!”と思って打ちました」

 個性派集団の中でも、ひときわ“自由”な雰囲気を醸し出す。生まれ変わったら何になりたいか聞かれると「え、鳥。自由そうなので。飛びたいです、空を」と屈託なく笑う。その半面、ここぞの場面で集中した時の頼もしさは抜群だ。

 トレードマークの髭はすっかり定着。「そるのは恥ずかしいですね。パンイチ(パンツ一丁)になるぐらい、素っ裸になるぐらい恥ずかしい」。この日発表された「オリ髭」ランキングでは、ゴンザレスに1位の座を譲ったが、7カードぶりの勝ち越しにつなげる今季3度目のサヨナラ劇では、文句なしの主役となった。 (山添 晴治)

 《「オリ髭投票」ゴンザレスに栄冠》
 「髭(ひげ)が似合うワイルドなバファローズ選手」を決めるファン投票企画「オリ髭投票」の結果が発表され、ゴンザレスが1位に輝いた。「髭は僕のトレードマークであり、アイデンティティーの一つ。とても光栄だ」とコメント。ファンからは「ダンディーでクールにこなす華麗なプレーが魅力的」など絶賛の声が寄せられた。2~5位は順に宗、平野佳、森、マチャドがランクイン。5月31日~6月2日の中日戦(京セラドーム)で開催する「オリ髭デー」では6月1、2日にゴンザレスそっくりに変身できる「なりきりマーゴ髭」を各日先着1万人に配布する。

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