阪神・才木 快進撃の秘密は「キウイ」ビタミン補給&睡眠の質向上 雨中も耐えて5勝

[ 2024年5月20日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神7-2ヤクルト ( 2024年5月19日    甲子園 )

<神・ヤ>雨の中、力投する才木(撮影・北條 貴史)
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 阪神は19日、ヤクルトに7―2で快勝した。先発の才木浩人投手(25)が、雨中の悪条件下で6回5安打2失点と粘りの投球。4回には自ら決勝点となる押し出し四球を選び、両リーグ単独トップの5勝目を挙げた。今季8試合、全て日曜日に登板している右腕が、チームを日曜日6連勝と、今季最多タイの貯金6に導いた。“サンデー浩人″が、虎党に最高の週末を届け続けている。

 “サンデー浩人″がまた勝った。試合前から降り続いた雨のため、マウンドでは思うように軸足の踏ん張りが利かない。それでも、才木は踏ん張った。初回の2失点にとどめ、今季3試合目の対戦で、ヤクルトから初めて勝ち星を挙げた。

 「足場が悪くても、現状で投げられる中でのベストをやろうかなと。そういうメンタルで行けたのが良かった」

 ベストの球を投げられない環境で、「うまくスライダーとフォークを使いながらの配球をしてもらった」と梅野のリードに感謝。3回には審判員に要望して土を入れてもらうなど、自らも工夫を凝らした。降雨コールドで7回完封勝利を挙げた4月21日の中日戦(甲子園)の経験も生き、冷静に対処。球数が100球に達した5回2死一、二塁では、サンタナを外角低めのスライダーで見逃し三振に仕留め、力強いガッツポーズを見せた。

 「ちょっと滑っていて、土を入れてからは踏ん張りが利いた。球数が多くなったけど、3、4点目をやらなかったのが大きかった」

 打席でも貢献。4回無死満塁で、決勝点となる押し出し四球をもぎとった。「自分でもバントの構えされるのは嫌かなと思う」とセーフティーバントの構えを見せて44歳の大ベテラン・石川を揺さぶった。この場面、ベンチの指示は、「三振してこい」だったが、岡田監督は才木が「ボール球まで振るんですか?」と聞いてきたと明かし、「ボール球振ったらあかんやろ。“三振せえ”いうことは“振るな”いうことやからな」と苦笑した。

 勢いが止まらない右腕を支えるのは、キウイだ。ビタミン補給と快眠のために最適だと知り、欠かさず食べ続けている。「ビタミンを摂れる果物の中でも、キウイは睡眠の質をしっかり上げてくれる。疲労を取るために、自分は7~8時間寝るのが理想なので」。体のケア、トレーニングに加えて、栄養面も充実させて今がある。

 3カード連続で勝ち越して首位を走るチームは今季、日曜日で7勝1敗。圧倒的な勝率の高さは、才木の活躍とイコールだ。「前回のような(DeNA相手の1―0の)完封みたいな投球を、比較的多くできるようにしたい。今日みたいに先制点を簡単にやらないように頑張りたい」。才木は満足することなく、もう次を見据えていた。(松本 航亮)

 ○…才木(神)が両リーグ単独トップの5勝目。バットでは同点の4回、無死満塁から勝ち越しの押し出し四球を選び、自身初の勝利打点を記録した。阪神の投手の勝利打点は、昨年5月12日DeNA戦(甲子園)青柳の2回、左翼線二塁打以来。押し出し四球では98年9月15日広島戦(甲子園)で藪恵壹が2回に記録して以来26年ぶり。

 ○…チームは今季日曜日の試合を7勝1敗で、4月14日の中日戦から6連勝中。ここまで全て才木が先発投手を務めている。

 《ヤンキースのスカウトが熱視線》両リーグ単独トップの5勝目をマークした才木に、ヤンキースが熱視線を送った。楽天で投手としてプレーしたブランドン・ダックワース氏(48)ら2人のヤ軍スカウトが投球をチェック。同球団の日本駐在スカウトは「この前は(ロッテの)佐々木を見た。いろんな選手を見ている中で、今日は才木の投球を見に来た。球団としての評価はシークレットだが、若くて非常に良い投手であることは確か。トミー・ジョン手術を経て良くなっていることも知っている」と、25歳右腕の可能性について報告することを示唆した。

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