ソフトB、15日オリ戦中止 栗原&デスパイネ合流で仕切り直しの首位叩きへ

[ 2023年8月15日 07:10 ]

ソフトバンク・栗原(撮影・中村 達也)

 15日に行われる予定だったオリックス―ソフトバンク(京セラドーム)の中止が14日、発表された。台風7号が近畿地方に最接近する恐れがあり、観客の安全が考慮された。ソフトバンクは9日の楽天戦(ペイペイドーム)も台風6号の影響で中止。台風の影響でドーム球場の試合がシーズン2試合中止となる球団は両リーグ史上初となった。15日には栗原陵矢外野手(27)、アルフレド・デスパイネ外野手(37)が合流予定。水は差されたが、改めてフルメンバーで首位を叩く。

 チームの多くは15日のオリックス戦に向けて、博多駅から新幹線で新大阪駅へ向かう最中だった。午後4時。15日のオリックス戦の中止が発表された。9日にはペイペイドームでの楽天戦が台風6号の影響で中止になったばかりだが、今度は7号に水を差された。

 この日、リチャードと野村勇の出場選手登録が抹消された。「デスパイネ、栗原が合流するかな。そこから」と13日の日本ハム戦後、藤本監督がそう予告したように万全で首位に挑むはずだった。

 7月30日のロッテ戦で右膝を負傷し、途中交代した近藤が13日にケガ後、初めて左翼の守備についた。計画通りだ。これは10試合連続で右翼を守っていた柳田を指名打者に置いて“休養”を与えるとともに8、9日のウエスタン・リーグ、オリックス戦で2試合連発など、2軍で調子を上げているデスパイネを昇格させ、先発起用する選択肢を広げた。

 「状態が上がってきていると聞いている。2軍で一生懸命やってくれている」と藤本監督も助っ人の状態に太鼓判を押す。直近5試合は18打数9安打9打点の打率5割で3本塁打と無双状態だった4番・近藤の後を打てる「右の大砲」が加われば、さらなる相乗効果も期待できる。左膝の炎症で7月30日に抹消されていた栗原も同時昇格させ、相手に与えるインパクトは大きい。9・5ゲーム差先にいるオリックスを直接、叩いて奇跡への序章にする計画だった。

 ペイペイドームで予定された9日の楽天戦に続いて2度目の中止。1シーズン2度、ドーム球場の試合が台風の影響で中止になるのは両リーグ初。通算もホーム5試合、ビジター2試合で7度目。台風の影響を受けやすい九州地方だけに西武の6度を抜いてパ最多となり、セ最多の巨人の7度にも並んだ。それだけに8日の中止後は9、10日と楽天、日本ハムに連勝したように仕切り直しもお手の物だ。逆襲を狙った初戦は思わぬ“水入り”となったが、残り2試合が今季の鍵を握る。

 完全体となった鷹の力が見える決戦だ。

 ○…台風の影響によるドーム球場の試合中止は、セ・リーグでも90年8月10日の巨人―中日(東京D)を皮切りに7度あり、内訳は東京Dが5回、ナゴヤDが2回。最も影響を受けたのは東京Dを本拠地とする巨人の計7試合。セは同一シーズンに複数回中止になった例はない。

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