【落合×赤ヘル対談】山本浩二氏　盟友・衣笠氏との関係を語る　強烈なライバル心から…

収録に臨む落合博満氏（左）と山本浩二氏（撮影・沢田明徳）
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　現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（69）が15日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。「博満の部屋」の第3回目として、プロ野球歴代4位の通算536本塁打を放ち、“ミスター赤ヘル”と称された山本浩二氏（76）をゲストに招いて対談を行った。

　浩二氏は地元の広島県立廿日市高から法大に進学。1968年のドラフト会議で広島から1位指名を受けた。1年目からレギュラーとなり、初優勝を飾った1975年には初タイトルの首位打者とともにMVPとなった。特に2215試合連続出場のプロ野球記録を持ち「鉄人」と称された衣笠祥雄氏とは同じ1946年度生まれで、しのぎを削った。

　衣笠氏は高卒で、大卒の浩二氏より4年早くプロ入りしていた。「（入団してから）付き合いはほとんどなかったね。ユニホーム着てる時だけは話をする」と浩二氏。「プライベートはやっぱり、負けたくないってお互いがあるから。キャンプからね、ものすごい意識するのよ。“あいつはまた残ってやってるな”っていう、そっから始まってるわけ」と説明。その強烈なまでのライバル意識から「嫌いじゃないけど、全く受け付けないっていうところはあった」とした。

　チームメートである以上にライバルだった。だが、その関係性に変化が生じたのは1975年の初優勝だった。「すごく最終的に仲良くなったのは、優勝してから。1975年、昭和50年に優勝した時に、この時に抱き合って、ものすごい喜んだの。それまではお互い打席に入ると、“打つなよ”と思ったりするじゃない、同じライバルで。ところが優勝を経験すると、こんな感激することはないと。もう1回優勝したい、優勝するためにはどうするかというんで、2人で話しながら」と変化を口にした。

　「家が近かったから、お互いの家行って飯食ったりね。それが始まったのよ。ライバルなんだけど、口に出して言えるライバルになった。それまでは腹の中に収めてて、負けるもんかと言うのがあったのが、優勝をさかいに、もうどうしたら打てるようになるか。お前の今のバッティングはこうだからとか、お互い言えるようになった」と語った。

　75年の初優勝の後は、79年、80年、84年、86年とリーグ優勝。「優勝するためにはっていうんでね、お互い一目置くようになった」と話していた。