中村武志氏 ロッテ・朗希は異次元 大魔神超える高速フォーク

[ 2023年7月6日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ2―1西武 ( 2023年7月5日    ZOZOマリン )

<ロ・西>6勝目を挙げた佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 【中村武志 視点】ロッテ・佐々木朗のフォークはえげつないほど落ちていた。打者からすれば高めのストライクゾーンから低めに決まってストライクを取られるし、低めのストライクゾーンからワンバウンドになるから、どうしても手が出てしまう。さらにZOZOマリン特有の海風。バックネットではね返り、投手にとって向かい風になるが、この日は4~6メートルの微風で制球しやすく、狙い通りに落ちて三振を奪っていた。

 フォークで思い出したのが、大魔神こと佐々木主浩。打席でも体感したが、特にベンチで横から見るとカーブに見えるくらい落差が凄かった。佐々木朗は大魔神級の落差がある上に、スピードが140キロ台と速く、直球との見分けがつかないから打者はお手上げだ。

 今季初対戦の西武も他球団と同様にファーストストライクの直球を狙っていた。唯一のチャンスが初回の無死二、三塁だったが、ピンチでギアの入れ方を覚えた佐々木朗の集中力は高かった。3者連続三振に仕留め、味方が先制した直後の4回もギアを上げていた。昨季までは球自体は凄かったが、投球術はまだまだ。今季はギアチェンジができるようになり、スライダーの完全マスターで投球の幅も広げ、先発投手としての成長を感じる。

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