広島・新井監督“走快”1勝「意識も凄くできていた」羽月、上本、大盛でいきなり3盗塁

[ 2023年2月20日 05:00 ]

練習試合   広島3-1DeNA ( 2023年2月19日    宜野湾 )

<D・広>対外試合初勝利をあげ島内(左)から渡されたウイニングボールを手にねぎらう新井監督(撮影・奥 調)
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 新生・新井カープが快勝発進だ。広島は19日、今春初の対外試合となる練習試合・DeNA戦(宜野湾)に3―1で勝利。新井貴浩監督(46)が初戦から4番起用したライアン・マクブルーム内野手(30)が初回に先制3ランを放っただけでなく、チームで3盗塁を決めるなど強化中の機動力も見せつけた。

 4番のバットが、いきなり火を噴いた。宜野湾の青空に伸びた白線は、あっという間に左翼席へ到達した。新井監督の“初陣”となるDeNA戦で景気づけの一発を放ったのは、来日2年目の主砲・マクブルームだった。

 「この暖かい沖縄での対外試合でホームランを打ててよかった。自分のホームランというより、ここで野球ができることを素晴らしく感じるよ」

 初回先頭の秋山が左前打。1死後、新助っ人・デビッドソンが四球を選び、一、二塁とお膳立てした。待ちに待った敵軍投手との対戦で、平良の初球の内角ツーシームを強振。文句なしの先制3ランは、指揮官を白星発進に導く決勝弾だった。

 オフには米国で「ホットルーム」と呼ばれる40度弱の部屋の中でヨガや体幹トレーニングに精を出した。「体のモビリティー(動きやすさ)の向上に取り組んだ。動作的な部分、可動域とかは増えているかもしれないね」。新井監督からも「ずっと調子がいい。練習の時から」と絶賛され、「基本的には彼を4番と考えている」とお墨付きをもらった。

 一方、新体制での戦い方の一端が表れたのが、積極的な走塁だ。初対外試合とあってノーサインだった中で、2回に羽月、7回に上本、9回に大盛がいずれも自分の判断で二盗を試みて成功。1試合3盗塁は昨季1度しかなかったチームだけに、指揮官も大きな手応えを口にした。

 「意識も凄くできていた。盗塁だけではなしに、ワンバウンドでのスタートであったり、“スタートを切るんだ”という姿勢が随所に見られたので。これもよかった」

 初陣を飾ったこと自体は「ハッハッハッ。まあ、勝敗は関係ないと思っていますので」と笑い飛ばしたが、気分が悪いはずがない。沖縄2次キャンプではあと4試合、実戦を予定しており、いよいよ競争も激化する。「どのように準備して、どのように対応していくのか。また試合の中でどれだけ修正できるのか。そういうところをしっかりと見ていきたいと思いますし、どんどんアピールしてもらいたい」。新井野球の本格お披露目はこれからだ。(山添 晴治)

 ▼中日・金子丈スコアラー(広島打線の印象について)3番デビッドソン、4番マクブルームと中軸2人が打線の中でもポイントになると思う。今日は秋山選手が1番でしたが、初回の上位打線のつながりを見ると、相手にとっては嫌な印象を受けた。

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