広島“泣援”4投手3被弾6失点 巨人に痛恨逆転負け、2位浮上&5割復帰失敗、佐々岡監督「僕の責任」

[ 2022年7月4日 04:45 ]

セ・リーグ   広島5―7巨人 ( 2022年7月3日    マツダ )

<広・巨>8回2死二塁、吉川に勝ち越しの適時二塁打を打たれた森浦(撮影・奥 調)
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 広島は3日の巨人戦で継投策が暗転し、5―7で逆転負けを喫した。先発の九里亜蓮投手(30)がピリッとせず、首脳陣は2点優勢の5回76球1失点で早めにスイッチ。しかし、今季初黒星の森浦大輔投手(24)ら救援4投手が踏ん張れず6失点と乱れた。巨人に代わる2位浮上、勝率5割復帰は霧散。連勝は2で止まった。 

 信頼厚いセットアッパーでも流れは変えられなかった。マクブルームの2点二塁打で追い付いた直後の8回、4番手・森浦が失った痛恨の1点。先頭の代打・石川の中前打から2死二塁とされ、吉川に左中間二塁打を浴びた。外角低めのカーブ。失投ではない。

 「うまく拾われたとは思いますが、打たれたらダメな場面。反省して次は抑えたい」

 今季初黒星を喫し、左腕はきつく唇をかみしめる。これが23試合目の登板。防御率1点台を維持するものの、リーグ戦再開後は球数がかさむケースも増えつつあり、疲労の色がわずかににじむ。それでも本人は「全く。それはないです」と気丈に首を横に振った。

 早めの継投策が暗転した。首脳陣は先発の九里を5回1失点、球数76球で交代の断。初回をわずか8球で立ち上がり、4回まで好テンポで散発2安打に抑えながら、3点の援護を受けた直後の5回、先頭・大城への被弾からリズムは急変する。

 中でも看過できないのは、右前打の吉川をけん制で刺し(記録は盗塁死)、2死までこぎ着けながらウォーカー、丸に与えた連続四球だ。続く岡本和が放った中前へのライナーは上本がダイビング捕球する超美技。追加点こそ免れても、続投とはならなかった。

 「4回までスイスイ投げていたのに5回。ソロ被弾はともかく、そこからなぜ急変するのか。内容を見れば交代は当然だと思う」

 佐々岡監督は、九里を早めに見切った理由をそう説明する。ところが、逃げ切りの期待を担った救援陣は軒並み乱調だった。6回のケムナが追い付かれると、7回の矢崎も坂本に勝ち越し2ランを被弾。9回のターリーを含め、4投手で3発を浴びて6点を失った。

 「(翌日に休養できる)日曜日なので、早めに勝ちパターンをつぎ込んだ。継投を失敗したら僕の責任」

 勝てば勝率5割に復帰し、5月16日以来の2位浮上だった。3点を先取して優位に試合を進めながら、痛恨の逆転負け。責任に言及する指揮官は厳しい表情を崩さなかった。(江尾 卓也)

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2022年7月4日のニュース