阪神・梅野 残留決断の胸中と決意 「来年、この選択で良かったと思えるシーズンに」 打撃向上も取り組む

[ 2021年12月29日 05:30 ]

来季にかける思いを語った梅野、打撃に磨きをかけさらなる進化を目指す
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 阪神・梅野隆太郎捕手(30)の本紙コラム「梅ちゃん隆儀」は28日、今年最後となる6回目。国内フリーエージェント(FA)権を行使せず残留を決めた胸中を明かし、来季にV奪回を目指すチームに大いなる可能性を見いだす中で、若手に対し「厳しさ」を持って接することを宣言した。個人的には今季打率・225に終わった打撃に注力し、チーム同様にワクワク感を持って“変身”することをテーマに掲げた。

 タイガースに残留することを決めました。1年目から1軍で試合に出してもらい、いろんな経験をしながら今年5月に取得した、とても大切な権利なので、しっかりと考えました。捕手だから悩むことも、考えることも多かったのかもしれません。他球団でプレーすれば受けたことのない投手とバッテリーも組みますし自分の幅が広がるのかな…とか。チャレンジできる位置にいられたのは光栄なことです。

 時間がかかってしまい、ファンの方には心配をかけたかもしれませんが、今はスッキリした気持ちです。来年、この選択で良かったと思えるシーズンにすること…そのことだけしか考えていません。これで良かった、ああすれば良かった、というのは結果が出てから思うこと。チームの一員として頂点を目指す上で、自分も今は楽しみな気持ちでいっぱいです。

 2021年は2位に終わりました。(出場130試合と)誰よりも多くマスクをかぶってきましたし、捕手として悔しい気持ちは当然あります。どうしても、出場機会が減ったシーズン最終盤のことを言われますが、自分の中では(先発)出場できなかった(13試合中)12試合が最後に固まったという考えもできますし、悪いことばかりでもなかったと思っています。粘って、粘って、勝てた試合もたくさんありましたし自分が大切にしている接戦をモノにするという部分でも体現できたところもありました。

 若い選手中心のチームで失敗もありますが、自分たちがカバーできることはあるし、逆に自分がいない時にカバーしてくれる選手が出てきてくれたり…。チームとして、今はすごくおもしろい位置にいるんじゃないかなと感じていてワクワク感もあります。ほんのちょっとの差(5厘差)で今年は優勝を逃しましたが、差が小さいのか大きいのか、この経験を生かすも殺すも自分たち次第。その中で自分は何ができるか。優しいだけじゃダメで、時には言葉に出して空気を引き締めないといけない時も出てくると思っています。そこは青春時代の野球と一緒なんじゃないですかね。厳しさありきだと思います。

 来季に向けて準備は始まっています。オフはとにかく打つことを徹底的にやろうかと考えているんです。来春のキャンプも含めて失敗もしながら、どんどん体で覚えていって、開幕までに完成形にしたいなと。感覚的なところもそうですが、映像も見直してじっくり時間をかけて打撃面に関しては向上していくつもりです。打撃フォームも自然に変わっていくんじゃないですかね。自分もワクワクしているので、楽しみにしていてください。

 今は福岡に帰省して、体のケアをしながらトレーニングを続けています。今年1年、熱いご声援をありがとうございました。ファンの皆さまも、良い年をお迎えください。(阪神タイガース捕手)

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2021年12月29日のニュース