阪神・近本&秋山 11月中は動きません!投げません!激闘支えた投打の主軸、まずはしっかり疲れ癒やす

[ 2021年11月14日 05:30 ]

阪神・近本
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 秋季練習への参加が免除となった阪神の投打の主力が13日、そろって当面は休養優先で調整することを宣言した。最多安打のタイトルを初獲得した近本光司外野手(27)は11月中は体を動かさずに治療に専念。10勝を挙げた秋山拓巳投手(30)も今月中はノースローの意向だ。一方、秋季練習は14日から第2クールに入り、井上一樹ヘッドコーチ(50)が屋外では打撃練習をせず守備練習だけの日を設定する構想を明かした。

 無念の敗退から1週間弱。近本は過去2年とは違う秋を過ごしていた。「今までは11月いっぱいずっと動いて、12月に落とす流れ。今は(体を)クリーニングして、しっかり体を治すということを中心にやっている」。新人だった19年は10月13日、コロナ下で開幕が遅れた昨年は11月11日が最後の一戦だった。今年は11月7日。終戦時期は昨季とほぼ同じでも、シーズン終盤は右太腿裏の負傷で3試合欠場し、19年4月からの連続試合出場が392で止まった。

 「なんでケガしたのか分からない。何かしらの疲れがあったと思う。しっかり(疲労を)取らないといけない…といろんな人から話を聞いている。少しでも不安があったら、次のシーズンにつながる可能性がある。しっかり治療したい」

 打率・313、10本塁打、50打点はすべて自己最高。178安打は打撃部門では初タイトルとなる最多安打に輝いた。過去2年は盗塁王。新人から3年連続タイトル獲得は2リーグ制以降では赤星憲広(01~05年盗塁王)以来、猛虎2人目で、飛躍の1年になった。それでも目指すのは、さらなる高みだ。

 「自信になったというのは正直ない。手応えと自信はまた違う。手応えというのは、その時に自分のやりたいことがしっかりできたというところ。やりたいような試合の入りもできた」

 例に挙げたのが連敗で終わったCSファーストSだ。第1戦は菅野に3打席凡退に抑え込まれ、第2戦は第1打席から2打席連続安打。「(第1戦は)打つボールがなかったなという感じ。その後からしっかり修正できたというのも一つ勉強になった」。できたこと、できなかったこと…。近本らしく激闘の1年を振り返りながら、「あんまり休み過ぎても…と思う。(今後のプランは)今、組んでいるところ」と4年目の進化へ思いを巡らせた。

 来季の白星量産へ、秋山は“投げま宣言”だ。11月中のノースロー調整を明言し、まずは1年間で蓄積した肩肘の疲れを癒やす方針を口にした。

 「とりあえず、(今は)疲れを取るために柔軟であったり、ちょっと歩いたりという感じで、ボールは投げてないです。11月は投げないかなと思います」

 13日も甲子園球場で自主トレを行ったが、ストレッチやランニングで汗を流すにとどめた。今季は開幕から先発ローテーションの一員としてフル回転し10勝。目指すは球団の日本人では藤浪(13年~15年)以来となる3年連続2桁勝利で「来年も2桁を連続で狙えるチャンスがあるので、そこを目標に頑張りたい」と意気込んだ。

 「しっかり目標を立ててから練習に入りたい」。来季で13年目を迎える生え抜き右腕。自覚は誰よりも強い。(遠藤 礼)

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