原巨人 大刷新で左の強打者OB招へい 駒田3軍監督&小笠原2軍打撃コーチ

[ 2021年11月13日 05:31 ]

駒田徳広氏(右)と小笠原道大氏
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 原巨人が投打の首脳陣を大刷新することが12日、分かった。OBで今季まで日本ハムでヘッド兼打撃コーチを務めた小笠原道大氏(48)と、楽天や横浜(現DeNA)で打撃コーチを務めたOBの駒田徳広氏(59)を招へい。小笠原氏を2軍打撃コーチ、駒田氏を3軍監督に迎え、打撃強化を図る。駒田氏は93年以来の巨人復帰。また、桑田真澄投手チーフコーチ補佐(53)がチーフに昇格し、投手陣を再建する。

 今季のチーム打率・242はリーグ5位で、得点圏では・236まで落ち込んだ。07~09年のリーグ3連覇に大きく貢献した小笠原氏招へいの背景は、勝負強い打者の育成。来季9年ぶりに古巣復帰し、2軍打撃コーチとして屋台骨を支える。

 「あらゆるものを吸収して、一人でも可能性のある選手を伸ばしていきたい」。中日で現役引退を決断した15年オフ。同球団での2軍監督就任を控えた際の所信表明だった。

 中日、日本ハムで指導者としての経験を積み、現役引退から初めて巨人に復帰する。通算2120安打、378本塁打。巨人在籍時の07年は打率・313、31本塁打で史上2人目の両リーグMVPを受賞した。得点圏での勝負強さが光った。

 原監督が求めるのは「第二のガッツ」育成。今季はファームから昇格して1軍に定着した選手はいなかった。育成出身最多の12本塁打を放った松原が、得点圏では打率・179。9、10月は「あと一本」が出ない展開続きで失速した。

 通算2006安打を誇る駒田氏の3軍監督招へいにも同じ狙いがある。「満塁男」の異名を取った同氏は、チャンスでこそ本領を発揮。巨人復帰は93年以来29年ぶりとなる。球団は20年ドラフトから「育成と発掘」をテーマに掲げ、育成選手を大量指名。独立リーグ・高知で16年から4年間監督を務めた泥くさい育成法に期待が高い。

 2人の元クラッチヒッターは、ともに左打ち。亀井が今季限りで引退を決断し、勝負強い左打者を育てることが急務だ。今オフはFA戦線に参戦しない方針であり、育成強化で巻き返す。

 ◇駒田 徳広(こまだ・のりひろ)1962年(昭37)9月14日生まれ、奈良県出身の59歳。桜井商から80年ドラフト2位で巨人入団。83年4月10日の大洋戦でプロ野球史上初の初打席満塁本塁打。92年オフに原辰徳、斎藤雅樹とともに巨人初の1億円プレーヤーとなり、94年に横浜(現DeNA)にFA移籍。00年限りで現役引退。通算成績は2063試合で打率・289、2006安打、195本塁打、953打点。引退後は楽天、横浜で打撃コーチ、四国IL・高知監督を歴任。左投げ左打ち。

 ◇小笠原 道大(おがさわら・みちひろ)1973年(昭48)10月25日生まれ、千葉県出身の48歳。暁星国際からNTT関東を経て、96年ドラフト3位で日本ハム入団。02、03年に首位打者、06年に打点王、本塁打王の2冠。07年に巨人にFA移籍し、06、07年にMVPに輝いた。14年に中日にFA移籍し、15年に現役引退。通算成績は1992試合で打率・310、2120安打、378本塁打、1169打点。引退後は中日で2軍監督、日本ハムで1軍ヘッド兼打撃コーチを務めた。右投げ左打ち。

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