西武3位指名の中大・古賀が躍動「意地を見せて終わろう」決勝打&石田裕を完封に導く

[ 2021年10月28日 18:23 ]

東都大学リーグ最終週   中大1―0国学院大 ( 2021年10月28日    神宮 )

6回2死三塁、先制適時二塁打を放ち、笑顔でガッツポーズする中大・古賀(撮影・木村 揚輔)
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 中大は最終週の第1日で首位・国学院大を1―0で下した。西武から3位指名された古賀悠斗捕手(4年)は決勝打を放った。 

 優勝への道は断たれていたが、主将の古賀は勝利を渇望した。

 「2連勝して意地を見せて終わろうという気持ちだけでした」

 0―0で迎えた6回2死二塁に「打つ場面はここしかない」と4番は覚悟を決めた。変化球を弾き返し、右中間を破る先制二塁打。打球の行方を追いながら強く拳を握った。

 最終カードは引き分けでも国学院大の優勝が目の前で決まる大一番。先制打を放った古賀は守りでも2年生右腕・石田裕を好リード。1―0の7回は2死三塁のピンチも、古賀が要求した直球に「力強くサインを出していたので古賀さんの意図を感じ取れた」と石田裕。迷いなく投じた直球でニゴロに仕留めた。勢いに乗った右腕はリーグ戦2度目の完封勝利を飾った。

 大学最後の2試合はライバルとの決着の場でもあった。国学院大で同じ捕手、主将の重責を担う福永には「切磋琢磨で2人が競い合っている。多少なりとも意識している存在」と対抗心を燃やしてきた。リーグを代表する扇の要だった2人はドラフト指名の順位も同じ3位指名。福永はオリックス、古賀は西武。これからともにパ・リーグを背負っていく好敵手に「先に1軍に上がって試合に出たい」と笑った。

 「明日は最後なので悔いが残らないように一球、一球に全身全霊で戦いたいと思います」と古賀。自らを成長させた神宮の舞台に白星で別れを告げる。(柳内 遼平)

 ◇古賀 悠斗(こが・ゆうと)1999年(平11)9月10日生まれ、福岡県出身の22歳。小3から野球を始める。筑山中ではオール筑紫BBCに所属。福岡大大濠では1年夏からベンチ入りし、3年春に甲子園出場。中大では1年春にリーグ戦デビューし4年春にベストナイン。1メートル74、85キロ。右投げ右打ち。

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