登板回避の「投手・大谷」は今季終了か続行か マドン監督「10勝するための登板は許すことはできない」

[ 2021年9月17日 06:33 ]

エンゼルス・大谷(撮影・沢田 明徳) 
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)が17日(日本時間18日)のアスレチックス戦を登板回避することが決まった。あと1勝に迫る自身初の2桁10勝、そしてベーブ・ルースが記録した1918年以来、103年ぶりの「2桁勝利&2桁本塁打」達成の可能性は大谷自身と球団及び首脳陣の慎重な判断が鍵を握りそうだ。

 登板回避の理由は15日のキャッチボール中に出た右腕の張りだった。登板予定2日前の投手調整で、入念にセットポジションでのフォームを確認する場面が目立っていたが、その他はいつも通りだった。ジョー・マドン監督も「私は長い間この仕事をしているが、私の感覚では医者にいくようなものではないと思う。今年は何度かこういうことがあった」と重症ではないことを強調している。

 一方、チームのプレーオフ進出は厳しく、無理をする状況ではない。ましてや、今季は18年10月に受けた右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)から本格的に投手復帰したばかりだ。16日(同17日)時点でレギュラーシーズンは残り16試合。今季登板の終了の可能性について、マドン監督も「選択肢の一つになった」とし「9勝よりは10勝の方がいいだろう。だからといって、それをするために登板するということは許すことはできない。彼の状態を見守るしかない」と語った。

 幸い打撃には問題がないという。今季中に復帰登板するか、大事を取って打者専念か。決断に注目が集まる。マドン監督は「次のキャッチボールの予定はいつかわからないが、彼の感じが良ければ(今季中に登板しても)いいと思っている。私は何の問題もないと思っているが、もし何らかの痛みが微妙に残っているのであれば投球を見て判断しないといけない。その答えはまだわからない」と説明した。

 マット・ワイズ投手コーチも「他の多くの選手と同じように(右腕の張りは)蓄積によるもの」と言うものの「回復に少し時間はかかるかもしれない」と慎重だった。(シカゴ・柳原 直之、笹田幸嗣通信員)

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2021年9月17日のニュース