阪神・秋山 17日中日戦先発 Vへ試練ぶち破れ!相手は大野雄、2戦連続中5日、中継ぎ調整から切り替え

[ 2021年9月17日 05:30 ]

雄叫びを上げながらキャッチボールを行う秋山(撮影・北條 貴史)
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 阪神の秋山拓巳投手(30)が、17日の中日戦(甲子園)で幾多の「試練」打破に挑む。今週は5試合で当初はブルペン待機の予定だったが、西勇の出場選手登録抹消で再び先発の機会が巡り、加えて2試合連続での中5日での登板。相手先発はチームが苦手とする大野雄と「マイナス要素」が重なる。チームも現在、1分けを挟み2連敗中。負の流れを断ちきる責任重大のミッションをクリアし、リーグトップの11勝目を勝ち取る。

 これも必然か。開幕から姿勢と数字でチームをけん引してきた男に、重要なマウンドが巡ってきた。目の前に立ちはだかる、少なくない試練。秋山は、そのすべてをぶち破る快投を力強く宣言した。

 「シーズン終盤でチームも勝つしかない。とにかく思い切って腕を振って投げていきたい」

 調整が……など言い訳のたぐいは一切なかった。今週は5試合のため、当初は先発を一度飛ばし、この中日2連戦は今季2度目のブルペン待機の予定だったが、寝違えの症状を訴えた西勇の登録抹消により、急きょ、先発することが決定。結果的に2週連続の中5日での登板となり、投げ合う相手もエースの大野雄と決して簡単にはいかない試合だ。中継ぎから先発への調整面の難しさ、気持ちの切り替え…挙がる不安要素を打ち消すように、右腕は強い言葉で意気込んだ。

 「先制点を与えずに、相手に負けない気持ちを持って、投げ勝つ気持ちで初回から頑張っていきたい」

 勝敗の大きなウエートを占めるのが「先制点」。今季、秋山が先発した試合で自軍が先制した場合、チームは9勝1敗。5回以上を投げた全9試合で白星を挙げており援護点を追い風に役割を果たしてきた。

 加えて、中日戦は今季2試合に登板し1勝0敗、計14回投げ1失点、防御率0・64と群を抜く相性の良さを誇る。「中日も5連勝したりとチーム状態もいいと思う。先頭打者をしっかり切って、集中して投げていきたい」。警戒もした上で、自信を漂わせた。

 16日は甲子園での指名練習に参加し、キャッチボールなどで最終調整を終えた。チームは1分けを挟み2連敗中。打線も湿りがちで多くの援護が望めそうにない状況で秋山のパフォーマンスにかかる期待は大きい。勝てば11勝目でタイトルを争う自身にも、優勝を目指す自軍にも価値ある1勝になる。

 「チームのために勝利に導くピッチングができるように頑張るだけ」。どんな逆境も力にするだけ。背番号46の底力が、流れを変える。(遠藤 礼)

 《リードして安定》秋山(神)が今季先発した18試合で、味方打線が先制したのは10試合あり、秋山は9勝0敗(チーム9勝1敗)。3回で降板した7月4日広島戦以外は5回以上を投げ、リードを保ったまま救援陣にバトンを渡している。中5日以内の登板は2度あり、中4日の7月9日巨人戦は6回0/3を1失点完投、中5日の前回9月11日は7回1失点でいずれも勝利投手となっている。今季の中日戦は2試合で1勝0敗、防御率0・64。大野雄との先発対決は15年8月13日の一度だけあり、ともに7回1失点で勝敗はつかなかった。

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