まだ6月ですが…自己最多タイ22号!!エンゼルス・大谷、年間50発ペース 逆方向弾で5戦5発

[ 2021年6月21日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス8-3タイガース ( 2021年6月19日    アナハイム )

<エンゼルス・タイガース>3回、22号2ランを放つエンゼルス・大谷
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 エンゼルスの大谷翔平投手(26)が19日(日本時間20日)、タイガース戦で自己最多タイの22号2ランを放った。2戦連発で5戦5発。シーズン50発ペースとなった。左翼へは今季2本目で、量産態勢を加速させるためにも不可欠な逆方向への一発は吉兆。50本の大台突破、日本選手初の本塁打王へ。二刀流の勢いが止まらない。

 力感はなかった。1―0の3回1死三塁、最低でも犠飛の場面。大谷は外角低め95マイル(約153キロ)の直球を、柔らかく振り抜いた。それでも、逆方向へ打球は伸びた。左翼席へ2戦連発、日米含め自身最多タイの22号2ラン。打球速度107・6マイル(約173キロ)の力強い一発だった。

 ジョー・マドン監督は「右打者が引っ張ったようだった。あの打球を柵越えさせるにはスーパーストロングでなければならない」と驚嘆。5月14日のレッドソックス戦で、フェンウェイ・パーク名物のグリーンモンスター越えの飛距離113メートル弾を放った。その一撃に続く今季2本目の左越えの一発。前回を超える121メートル弾だった。

 15日から18号→19号→3勝目→20、21号の2発に続き、5日間で5発&1勝と大谷の二刀流は手が付けられない状態。チーム71試合目の22号で、年間では50・2本ペースとなった。過去5年、50本塁打はジャッジ(ヤンキース)ら3人のみで、左打者は13年のC・デービス(オリオールズ)が最後。低反発球導入の今季、その大台到達を予感させるハイペースは驚異だ。

 球宴前日の本塁打競争出場が決まり、2年ぶり4度目のマルチ本塁打を放った前日。大谷は「常にセンターを狙い、コースによって左右に飛んでくれたらいいかなと思っている」と言った。言葉通りの逆方向弾。マドン監督は「今は球場のどこにでも打てるくらい危険だ」と通算541本塁打のD・オルティス、ヤンキース黄金時代を支えたB・ウィリアムズ以来、3度目に見た逆方向への弾道だと表現した。

 この一発でメジャー通算296安打。日本時代の安打数と並んだが、本塁打は日本での通算48本から、メジャーでは同69本に増えた。今季の本塁打率(1本あたりにかかる打数)は、ともに22本塁打した16年の15・2、18年の143をしのぐ10・6となっている。

 この日、メジャートップの23号を放ったゲレロ(ブルージェイズ)を1本差で追走。6回2死二塁では今季3個目の申告敬遠に、本拠は大ブーイングに包まれた。高まる注目と期待を背負い、大谷は前進し続ける。(笹田幸嗣通信員)

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