阪神・近本「勝ちをつけてあげたい」 西純に“ドラ1の先輩”援護弾

[ 2021年5月20日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3-1ヤクルト ( 2021年5月19日    甲子園 )

<神・ヤ(9)> 5回1死、先制のソロ本塁打を放った近本は西純(左)とグータッチ (撮影・後藤 大輝)
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 ドラフト1位の先輩の意地が詰まっていた。0―0の5回1死、18年の同1位である阪神・近本が均衡を破る決勝の3号ソロ。19年の1位・西純に勝ち星を贈る最高の一発となった。

 「バットの先で一番硬い部分で打てたので最初切れるかなと思ったんですけど。きれなかったのでよかった」

 この回先頭の西純の代打・原口がフルカウントから空振り三振。好投した右腕に応えられないのか――。そんな雰囲気が場内を包み込む中で狙っていた。「(西純が)本当に5回まで頑張ってくれていたので、何としても塁に出て、勝ちをつけてあげたいなと思っていた」。1ストライクから田口の変化球を捉えた一撃は高く舞い上がり、スタンドインを望む西純、ナイン、そして虎党の願いを乗せながら右翼席に飛び込んだ。4月21日巨人戦以来、21試合ぶりの一発で勝ち投手の権利を発生させると、出迎えた西純と力強くグータッチした。

 「ドラフトとかそんな評価じゃなくて、しっかりあいつ自身の頑張りで、きょう1軍で投げた。それを勝ちにつなげてほしいなとは思っていた」

 7回1死一塁では2点目につながる右前打で一、三塁と好機拡大。続く中野の2球目に企図した二盗が捕手の悪送球を誘い2点目を奪った。今季4度目の猛打賞で5月の月間打率はリーグトップの・420で4月までの不振を完全払拭(ふっしょく)。矢野監督からも「1カ月ちょっとだいぶ苦しかったと思うけど、そこを乗り越えて。チカがポイントゲッターになってくれたりチャンスメークだったりしてくれるというのはチームの勢い、リズム的にも大きい」と称された。

 自らの不振期をカバーしてくれた糸原が登録抹消。「今度は僕が頑張らないといけない場面だと本当に思う。しっかり治して、焦らず帰ってきてもらえるように。いろんなところで引っ張っていきたい」と力強く誓った。(阪井 日向)

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