What!?エンゼルス・大谷の「三刀流」に米衝撃 「100万人に1人の逸材」「違う生きものだ」

[ 2021年5月13日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス1-5アストロズ ( 2021年5月11日    ヒューストン )

<アストロズ・エンゼルス>先発し7回10K1失点の好投を見せた大谷(AP)
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 衝撃、また衝撃――。エンゼルスの大谷翔平投手(26)が11日(日本時間12日)、アストロズ戦に「2番・投手」で出場。7回4安打1失点、3年ぶりの10奪三振と快投し、7回には右前打も放つと、8回からは右翼を守って「三刀流」を演じた。1900年以降で2桁三振を奪った投手が野手を務めるのは、史上3人目。チームは敗れたが、どこまでもプレーの幅を広げる大谷が、米球界を興奮に包んだ。

 1―1の8回裏。大谷が外野用グラブを持って右翼の位置へ走ると、敵地ミニッツメイド・パークが大きくどよめいた。場内アナウンスが流れると「What?(何だって?)」と驚きの声が次々と上がった。

 「僅差で打席が回ってくるところだったので、もちろんいきたかった」

 7回4安打1失点、今季自己最多の10奪三振で最速99マイル(約159キロ)。自ら1安打も放っていた。9回に打席が回るため、6回の攻撃時にジョー・マドン監督から打診を受けて快諾した。「投手+打者+外野守備」は自身メジャー初。DHから左翼に回った4月24日とは違い、自身の外野用グラブを用意していた。右前打で打球を処理する場面もあり「楽しかったです」と目を輝かせた。

 投げて、打って、守っての「三刀流」に米メディアが沸き立った。地元紙ロサンゼルス・タイムズは「ワンマンハイライトショー」と絶賛。スポーツ専門局ESPNは「二刀流選手と呼ぶのはもはや正しくない」とした。

 通算1911勝の敵将ダスティ・ベーカー監督は「大谷の投球が私がこれまで見た中でベスト。あんな投球をして、打って、右翼も守るとは。とんだアスリートだ」と感嘆。8回にダメ押し3ランを放ったが、大谷に対しては2三振を含む無安打だった元DeNAのグリエルは「とてつもない。(野球界で)100万人に1人の逸材だ。打って、走り、投げることができるなんて、見たことがない。特別な選手だ」と白旗を揚げた。

 他競技のアスリートも興奮を隠さない。NBAのスーパースターでウォリアーズ時代にファイナルMVPに2度輝いたケビン・デュラント(ネッツ)は自身のツイッターで「違う生きものだ」とつづった。

 10三振以上を奪い、別のポジションを守る離れ業は、史上3人目。元祖二刀流のベーブ・ルースもできなかった。周囲の驚きをよそに、大谷は常識の枠を超え続けている。

 ▼日本ハム・栗山監督 ファイターズに来る時に、誰も歩いたことのない道を歩くと決めてやってきた。(常識外と)皆に思ってもらえるのは翔平が頑張っている証明だと思う。

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