大谷“曲芸”二塁打!右手だけで右中間フェン直ライナー 好調キープでいざ“サイ・ヤング腕”2連戦

[ 2021年5月9日 02:30 ]

インターリーグ   エンゼルス9ー2ドジャース ( 2021年5月7日    アナハイム )

<エンゼルス・ドジャース>6回、右中間に適時二塁打を放つエンゼルス・大谷(共同)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(26)は7日(日本時間8日)、ドジャースとの交流戦に「2番・DH」で出場。6回に外角のボール球を右手一本で引っ張って、右中間フェンスに直撃させる驚がくの適時二塁打を放つなど、5打数2安打2打点だった。最近4試合で2本塁打を含む6安打6打点。好調のまま、8日(同9日)はカーショー、9日(同10日)はバウアーと、サイ・ヤング賞腕との対決に臨む。

 誰もが目を疑った。最後はいっぱいに伸ばした右手一本のスイング。大谷は外角のボール球を、バットの先でひっかけるように引っ張った。低空飛行のライナーは、グンと伸びて右中間フェンス直撃の適時二塁打。本塁打まであと約50センチ、飛距離369フィート(約112メートル)の当たりだった。

 6回2死二塁から、8点目となるこの試合2本目の適時二塁打。驚きを隠せなかったのは、ド軍のテレビ中継で解説を務めたオーレル・ハーシュハイザー氏(62)だった。ド軍で88年にサイ・ヤング賞を獲得した204勝右腕は「彼はスーパーヒューマンだ。(投球は)6インチ(約15センチ)も本塁ベースから離れていた。腕を目いっぱい伸ばしてきっちり飛ばした」と驚嘆。外角のボール球を引っ張って飛ばしたパワーと技術に目を見張った。

 エ軍のテレビ中継を担当するバリースポーツ・ウエストの実況は「データでは85%の確率でポップフライになるボール」と解説。外角に逃げるチェンジアップに対し、右肩を開かずバットのヘッドを走らせた。さらに大谷は、最後に右手の甲が投手に向くように、手首を立てたまま振り抜いてみせた。右手の甲が上を向いたままでは、バットのヘッドが寝て外角球の勢いに負ける。その最後の動きで「85%の確率でポップフライ」を覆し2戦連続、今季10度目のマルチ安打で2打点。両リーグトップの10本塁打に続き、26打点は両リーグ2位タイに浮上した。

 今やメジャー屈指の強打者として、サイ・ヤング賞腕とのマッチアップに挑む。ド軍は8日が現役最強左腕と称されるカーショー、9日は昨年のサイ・ヤング賞右腕バウアーが先発する。カーショーには過去3打数無安打で、バウアーとは初対戦。チームの連敗を5で止める勝利に貢献した大谷が、ド軍の両エースも粉砕する。(笹田幸嗣通信員)

 《次回登板は12日に決定》大谷の次回登板が中5日で11日(日本時間12日)の敵地でのアストロズ戦に決定。ジョー・マドン監督が公表し「彼にはできる限り定期的に投げさせたい」と説明した。現在投手登録の大谷は、次回登板で1回1/3を投げれば「Two―Way Player(二刀流)」登録に必要な、投手としての今季投球回数20回に達する。すでに、打者としては20試合以上の先発出場(1試合3打席以上)の基準をクリアしている。

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