マー君とノムさんの出会いは「野球人生最大の幸運」

[ 2021年2月12日 07:15 ]

野村克也さん一周忌

06年、「交渉権確定」の当たりくじを手にする田中将
Photo By スポニチ

 【記者フリートーク 07~09年 楽天担当・春川英樹】ヤンキース時代の田中将に、楽天時代の記憶に残る試合を聞いたことがある。一番はリーグ優勝を決めた13年9月26日の西武戦。次に挙げたのは、09年10月23日のCS第2ステージ第3戦だった。

 「“負けたら野村監督が終わり”という崖っ縁。絶対、何とかしてやる、次の日につなげてやるって。それで勝てたのはうれしかった」。日本ハムに王手をかけられた一戦で、2失点完投勝利。野村さんの監督人生最後の勝ち試合だった。

 プロ1年目の07年。流行していた髪形「ソフトモヒカン」を「気にくわん」と言われ次の休日に散髪。翌08年も襟足が伸びた姿に「2年目で調子に乗ってる。うぬぼれとる」と言われ翌日、切った。そんな素直さが野村さんは大好きだった。

 06年ドラフト会議時の「交渉権確定」のカード。野村さんが「縁」と書き込み、田中将に贈られた。「プロに入って野村監督でよかったと思っているし、それはこれから先も変わらないと思う」は20歳当時の言葉。30歳を超えた右腕は、亡き恩師との出会いを「僕の野球人生における最大の幸運の一つ」と言った。(スポーツ部デスク)

続きを表示

この記事のフォト

2021年2月12日のニュース