65年ぶり快挙へイメトレ完了!阪神ドラ1佐藤輝“開幕戦”想定し盗塁練習「チャンスあれば」

[ 2021年2月12日 05:30 ]

<阪神キャンプ> モニターを見ながら走塁のイメージトレを行う佐藤輝(右)と井上

 言わば“開幕想定”トレだ。阪神ドラフト1位の佐藤輝明内野手(21=近大)は日本ハムとの練習試合が中止になった11日、近本らとともに、かりゆし宜野座のドーム内でセ・リーグ投手陣の映像を参考に盗塁練習に励んだ。

 「クセとか見ながらやっていました。走れるように準備しています」

 まずは、筒井外野守備走塁コーチ、久慈内野守備兼バント担当コーチの指導の下、モニターに映し出された他球団投手のクイックモーションなどを学ぶ座学に取り組んだ。その後、近本、井上とともに、座学を参考に盗塁のスタート練習を重ねた。その中には「開幕で来るであろう小川であったり、スアレスとか」(久慈コーチ)と開幕カードで対戦するヤクルト主力投手陣の映像も含まれていた。

 「大きなクセだったらすぐ分かるけど、細かい所まで映像で見ることはなかなかなかった。いいかなと思う」

 雨で屋外の練習ができなかったからこその“研究”時間に佐藤輝はうなずいた。「打つだけでなく、守備、走塁もしっかりやっていきたい」。50メートル走6秒0の俊足を誇り、近大4年秋のリーグ戦では10試合で3盗塁など、単なる長距離砲にとどまらないのが黄金ルーキーの魅力。開幕最有力のヤクルト・小川のモーションの印象についても「走れるチャンスはあると思う。チャンスがあれば、いきたい」と頼もしかった。ドラフト制導入以降の新人では球団史上初となる開幕戦での盗塁成功に、意欲も満々だ。

 12日の紅白戦には「1番左翼」で出場する予定で「しっかり強く振って、長打を狙っていきたい」と言葉に力をこめた。初の対外試合だった9日の日本ハム戦では初本塁打や決勝打を含む3安打3打点と痛快なデビューも、満足する様子は一切見られず。当面の目標となる開幕スタメンに向けて、アピールを積み重ねていく。 (阪井 日向)

 ○…阪神の新人選手が開幕戦で盗塁を記録すればドラフト制以降(66年~)では初めて。56年に大津淳が広島戦の5回に本盗を決めて以来65年ぶりになる。

 《3年連続盗塁王へ 近本、念入り確認》阪神の近本が、セ・リーグ投手陣の映像からタイミングや癖を探り、盗塁スタートの練習を行った。ドーム内で久慈コーチからマンツーマンでアドバイスを受け、スタート動作を確認。井上やドラフト1位・佐藤輝が合流した後も約25分にわたって黙々と映像を見入った。研究の手応えについては「あんまり言っちゃいけない話なので……。頑張ります」と明かすことはなかったが、3年連続の盗塁王へ有意義な時間になったもようだ。

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