記者が見た現役続行の日本ハム・斎藤佑樹投手の葛藤 11年目へリハビリ後の変身を見たい

[ 2020年11月9日 22:20 ]

2軍戦で腕を振る日本ハム・斎藤佑樹投手(今年3月に撮影)
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 来年も日本ハムで現役続行することになった斎藤佑樹投手。かつての輝きを取り戻せるのか?いやこの言葉自体、10年以上、佑ちゃんを見続けてきた私が過去を美化しているのかもしれない。

 一昨年オフ、千葉・鎌ケ谷で1日置きにブルペン入りする姿を取材した。「自分は結果にこだわりたい。結果を出し続けないと…。球速より球質を上げたい」。走り込みをこなし、春先のオープン戦でも結果を残し、19年は開幕ベンチ入りした。だが4月4日・楽天戦先発で結果を残せず、5月初旬に降格。以降は精彩を欠いた。

 今年1月も地元・群馬県で自主トレ。ただキャンプ中から表情はさえない。調整が進まず、無理に投げ込むうちに違和感を覚えたのかもしれない。そのうちコロナ禍で報道陣は立ち入り出来ず。秋口の鎌ケ谷で2軍登板日を聞いても言葉を濁していたが、球団には肘痛を治した上で、来季現役続行を望む気持ちを訴えていたはずだ。

 入団当初に描いていた本格派の夢は捨て、プライドが許さなかった内角攻めも多用するようになった。すべては「ニュー斎藤」を見せるため。リハビリを経ての変貌ぶりを楽しみにしたい。(スポーツ部専門委員・伊藤幸男)

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2020年11月9日のニュース