レイズ前回WS“不動の1番”岩村氏が筒香にエール「あの独特の緊張感を楽しめるように」

[ 2020年10月19日 02:30 ]

ア・リーグ優勝決定シリーズ第7戦   レイズ4―2アストロズ ( 2020年10月17日    サンディエゴ )

08年、Rソックスとのア・リーグ優勝決定シリーズで、9回に最後の二ゴロを処理し優勝を決め、飛び上がって大喜びのレイズ・岩村
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 レイズが17日(日本時間18日)、ア・リーグ優勝決定シリーズでアストロズを4―2で下し、4勝3敗で08年以来12年ぶり2度目のワールドシリーズ(WS)進出を決めた。レイズOBで前回08年に不動の1番でチームをけん引した岩村明憲氏(41=現ルートインBCリーグ・福島監督)が本紙の取材に応じ、あと一歩届かなかったチャンピオンリングへの夢を筒香嘉智外野手(28)らに託し、悲願成就を願った。

 今季のレイズは日替わりでヒーローが出て、実に巧みなチームマネジメントで勝ち続けてきた。そういう面では08年のチームに重なる部分はありますね。

 リーグ優勝決定シリーズを3勝3敗で第7戦を迎えた点も同じ。僕らは3勝1敗で王手をかけた第5戦、レッドソックスに7回で7―0リードというところから大逆転された。第6戦も敗れ3勝3敗のタイながら流れ的には苦しい。今年は3連勝後の3連敗。選手たちは、もう割り切って臨んだのではないか。

 あの第7戦を迎えた時の気持ちは今でも覚えています。もうやるしかないし、泣いても笑ってもこの試合で終わる。試合前、全員で「この重圧を味わえるのは、ゲーム7(第7戦)をやった者しかいない。それをとことんかみしめよう」と話し合った。今年も同じように、前向きに試合に臨んだと思います。

 今季はコロナ禍で連戦が続く難しいスケジュールの中、オープナーをうまく使って乗り越えてきた。プレーオフに入ったらアロザレーナのバット。08年のロンゴリアのようにチームを乗せてくれた。

 筒香もその中に入っていきたいところだと思う。他の打者が打っているし、チーム内の兼ね合いもある。今は悔しさを感じながら、いろいろな思いを抱いてほしい。今季は試合勘という意味では調整が凄く難しかった。60試合の中で、他の野手との兼ね合いで回しながらの起用だから、出続けられない。三塁の守備はやれたし今のチームを考えればいろいろなところを守れた方が試合に出場できる。終盤は出塁率を評価され1番に座った。2番に強打者を置く今のメジャーでは塁に出る1番が大事になる。

 相手チームはまだ分かりませんが、しっかりと対策を練って臨んでほしい。勝負は時の運ですが、あの独特の緊張感を楽しめるように。僕たちがあと一歩届かなかった頂点を、何とか取ってほしい。(BC福島監督)

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