岩隈が語る巨人・菅野の凄さ「エースという自覚が素晴らしい。勝つことを背負って強気の投球」

[ 2020年9月30日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人6-1広島 ( 2020年9月29日    マツダ )

開幕12連勝達成時の岩隈と菅野の比較
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 巨人・岩隈久志投手(39)が、菅野の凄さを語った。近鉄時代の04年に自身がマークしたプロ野球記録に並ぶ、開幕投手からの12連勝。ジャイアンツ球場で懸命のリハビリを続ける右腕が、スポニチ本紙にコメントを寄せた。

 「当時の自分と今の(菅野)智之は立場も違うし背負っているものも違います。勝つことは運もあるが、周りの期待も背負ってマウンドに立ち、チームに勢いをもたらす投球ができることは素晴らしい」。称賛したのはチームを勝利に導く投球。勝敗がつかなかった3試合も含め、登板15試合でチームは全勝した。

 04年当時の近鉄はオリックスとの合併問題に揺れ「(球団)存続のために一丸になっていた」と振り返る。中心にいたのが23歳の若きエース。「いつも野手の皆さまに助けていただいたので自分は勝てるための投球だけを考えることができていた」という感謝の気持ちが、結束力を強固にした。現在のチームもコロナ禍による特別なシーズンで菅野を中心に一丸で頂点を目指している。

 日米通算21年間で170勝。だが17年秋の右肩手術の影響で昨年の日本球界復帰から1軍登板はない。今季もネットスローやブルペン投球を繰り返す右腕は「チームのエースという自覚が素晴らしいと思います。勝つことを背負って強気の投球に見える」と称賛した。

 《QS率同じ87%》菅野は04年岩隈と同じ登板15試合目で開幕12連勝を成し遂げた。達成時の成績を比較するとQS率は同じ87%。完投数は岩隈の6に及ばない3ながら、その完投は全て完封で岩隈の1完封を上回った。また、連勝期間中の失点、防御率は岩隈の32、2.04に対し23、1.76の好内容。登板試合で味方が奪った平均得点は岩隈の6.3より1点以上少ない5.0。8月18日阪神戦では1―0完封、9月8日中日戦では2―0勝利と、岩隈には一度もなかった援護点2以下の白星を2度もマークした。なお、登板試合のチームの勝敗を調べると岩隈が13勝2敗だったのに対し、菅野は15戦全勝。チーム順位も4位(最終5位)の岩隈に対し首位と、菅野の開幕12連勝は自身の記録達成だけでなくチーム躍進の原動力にもなった。

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