阪神・ボーア、2戦連続タイムリー!2戦連続バット粉砕も「追加点取ることができてよかった」

[ 2020年8月17日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2-2広島 ( 2020年8月16日    京セラD )

<神・広(10)>初回2死三塁、右前適時打を放ち、塁上で折れたバットをまじまじと見つめるボーア(撮影・北條 貴史)
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 粉々になったバットは勲章の証だ。右手に残ったのはグリップ部分だけ。阪神・ボーアは“かけら”を握りしめたまま一塁上で拳を突き出した。1点を先制した直後の初回2死三塁で遠藤の外角チェンジアップに食らいつき、バットを折りながら右前適時打を放った。

 「もう1点欲しい場面だった。追加点を取ることができてよかったよ」

 近本の遊ゴロが失策を誘い、糸井の安打、サンズの四球で無死満塁。大山の二ゴロ併殺の間で先制したとはいえ、1点だけで終わるのは、もったいない。7月28日ヤクルト戦を最後に17試合70打席にわたって本塁打はなくても、2試合連続のしぶとい適時打で貴重な2点目をもぎ取った。

 15日も3回2死一、二塁から大瀬良の内角直球にバットを折られながら右前にはじき返していた。「バットが僕のために死んでくれてヒットが打てて…」と“相棒”を気遣ったばかり。一夜明けて再び新たな“相棒”を失ったが、代償に見合う結果を呼び込んだ。

 右肩上がりの再現に期待だ。今季の広島戦では得点圏で7打数5安打。打率・714と驚異の数字が残る。振り返れば、7月5日に遠藤から2号満塁弾を放ってから打撃が上昇し、6月1割台だった打率を7月は同・296まで引き上げた。

 遠藤撃ちで再び弾みはついたのか。両足を平行にそろえる従来のスクエアスタンスから右足をやや引いたオープンスタンスへ変更して2戦目。マイナーチェンジした打撃フォームも連日奏功した。

 ただ、2打席目以降は3打席凡退。特に同点の8回2死一、二塁では塹江の外角スライダーを打ち上げて中飛に倒れ、終盤の勝負どころで悔いが残った。借りは、あす18日からの敵地での巨人3連戦にぶつければいい。(長谷川 凡記)

 ◆ボーアがバットを折ると…
 ★6月4日 広島との練習試合(甲子園)3回の打席中に黒色のバットが折れているのに気づき、オレンジ色のバットに持ち替えたところ、右翼へ3試合連続の本塁打。
 ★6月24日 ヤクルト戦(神宮)4回のファウルでオレンジ色のバットを折ったため、白木のバットに変更。直後の7回に中前へ来日19打席目の初安打。
 ★8月15日 広島戦(京セラドーム)3回、大瀬良にバットを折られながらも右前へこの日2本目の適時打。「バットが僕のために死んでくれて打てた」。持ち替えたバットで5回、右前に来日初の3打席連続適時打。

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