能見 「初めて」藤川とキャッチボールで“火の玉”発進

[ 2020年2月2日 07:06 ]

<阪神 春季キャンプ>ブルペンで投げ込む能見(撮影・平嶋 理子)
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 能見の16年目の春季キャンプは“初体験”から始まった。アップ後のサブグラウンドでのキャッチボール。相手を務めたのは、19年目の藤川だった。ベテランの“競演”にその場にいた球団関係者も「能見さんと球児さんのキャッチボールって、めちゃくちゃ珍しい」と目を丸くした。

 「お互い相手がいなくてね。プロに入って…初めてちゃうかな。」。40歳は照れくさそうに笑顔を浮かべた。長きに渡ってチームメートとして戦ってきた中で、意外にも一度もペアを組むことがなかった2人。タイミングと言えばそれまでだが、背番号14にとっては、新鮮な光景だった。

 「(球児は)良いボールが来ていたよ」。徐々に距離を伸ばしていくと、互いに腕の振りも強くなっていく。今年も守護神を務める1学年下の“火の玉”をグラブで受け止め、肩も温まった。その足で向かったのは一番乗りのブルペン。捕手の構えたミットをほとんど動かすことなく、吸い込まれるような直球を、計53球を投げ込んだ。

 昨年のキャンプ中は、球数を意識的に減らす中継ぎ調整を敢行も、思うような仕上げができなかったため、今年は先発時と同様の投げ込みを行う予定。順調に滑り出した初日を終え「徐々にね。明日は休むわ」とジョークも交えた表情に充実感が漂った。

 「明日も(藤川と)やると思うよ」。優勝へ絶対に欠かせない2人の存在。様々なポジションを担いながら虎投を支えてきた2人の思いは、高いところで交わっているはずだ。(遠藤 礼)

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2020年2月2日のニュース