甲子園の“フェアプレー弾男”が明大入寮 花咲徳栄・菅原、父子二代で名門へ

[ 2020年2月2日 17:18 ]

父良一郎さん(左)に激励され明大野球部寮に入寮した菅原謙伸
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 明大野球部の島岡寮に2日、昨年夏の甲子園で“フェアプレー弾”と話題になった花咲徳栄の菅原謙伸捕手が入った。スポーツ特別入試に合格、イノシシ軍団に加わった。

 昨夏の甲子園2回戦だった。明石商の中森俊介投手から死球を右腕に受けた。ところが「僕のよけ方が前のめりになって当たったのでデットボールじゃないです」と山口球審に説明、死球を辞退しマウンドの中森、明石商ベンチに頭を下げた。このシーンで球場が沸いたが、その直後のボールを左翼席へ公式戦初の本塁打。一時は同点に追いつく殊勲打に甲子園は大歓声に包まれた。この動画は米国でも話題を呼び称賛された。

 あれから半年。岩手の実家にも「感動した」という手紙が届いたという。本人は「仲間にイジられてました」と笑うが、新たなスタートに緊張感も漂わせた。この日荷物は運びを手伝った父・良一さんは善波達也前監督とは明大野球部の同期生。4年春には3勝をマークするなど神宮で活躍した。念願の父子二代での野球部入りとなった。

 「小さい頃から父の明大時代の話を聞いていたし、善波さんとは家族ぐるみで親しくしてもらっていました。善波さんの力(長男)も慶大に進んで同じ捕手なので負けないように頑張りたい」と明るく話した。故島岡監督時代は「当たってでも塁に出ろ」と言われた話を聞いて「チームの方針に従います」と周囲を笑わせた。

 ミットは3個持参。高校時代、フェアプレー弾を打ったときにバットに振った塩もバッグに詰めて持ち込んだ。「父が獲れなかったベストナインを獲りたい」とレギュラー目指して大学のスタートを切る。

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2020年2月2日のニュース