【東尾修 日本シリーズ大分析4】シリーズの鉄則守ったバンデン 眠れる坂本、丸、岡本封じ

[ 2019年10月23日 08:45 ]

SMBC日本シリーズ2019第3戦   ソフトバンク6-2巨人 ( 2019年10月22日    東京D )

<巨・ソ>3連敗し、試合が終了してもガックリと席を立てない坂本勇(中央)ら巨人ナイン (撮影・西川祐介)
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 対してソフトバンクの先発・バンデンハークは亀井に連続本塁打されたものの、要注意の坂本勇、丸をカーブをうまく使って封じ込めた。捕手の甲斐も亀井に直球とスライダーを打たれたことで緩いカーブを多用。タイミングを狂わせた。2番手以降もこの2人を抑え込み、4番・岡本も含めた主軸3人で計11打数無安打6三振1四球。眠った選手を起こさないのは、シリーズの鉄則でもある。

 王手をかけられた巨人は、第4戦は打線がポイントだ。ソフトバンクの先発・和田はストライク先行で速いテンポで投げてくる。このペースにはまらないことだ。いかに和田に自分のペースで投げさせないか。和田はCSファイナルステージ第1戦以来。中13日での登板だけに、付けいる隙はあるだろう。

 私の現役時代、86年の広島との日本シリーズ。第1戦に引き分けてから3連敗した。崖っ縁の第5戦は私が先発し、リリーフの工藤(現ソフトバンク監督)がサヨナラヒットを放った。そこから4連勝で逆転日本一。何かのきっかけが流れを変えることがある。それはいつの日本シリーズでも変わらない。

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