広島、逆転勝ちで3連勝 レグナルト好救援で2勝目 開幕16戦無失点

[ 2019年5月15日 05:30 ]

セ・リーグ   広島9―4ヤクルト ( 2019年5月14日    マツダ )

2番手で登板したレグナルト(撮影・坂田 高浩)
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 広島は14日のヤクルト戦に9―4で逆転勝ちし、3連勝で今季初の貯金2へ伸ばした。4回途中から登板し、2勝目が付いたカイル・レグナルト投手(30)ら救援陣が流れを止める零封リレー。2試合連続3安打の野間峻祥外野手(26)は5年目で初の1試合4得点を記録して貢献した。2位・ヤクルトに1ゲーム差、首位・巨人にも2ゲーム差へ近づいた。

 一転、二転…、五転した競り合い。救援陣の差が勝敗を分けた。計5投手の継投策は、4回2死から9回に中崎が安打を許すまで15人連続アウトの零封リレー。救援陣が失点を重ねたヤクルトとは対照的な結果に緒方監督は「中継ぎがしっかりと抑えてくれた。ここの打線は隙を見せたらすぐ大量得点になるから」と勝因に挙げた。

 逆転勝利の流れを作ったのは、2番手・レグナルトだった。先発の野村が同点を許した4回、なおも2死満塁で登板。雄平に押し出し四球で勝ち越し点を与えても、続く村上を空振り三振に仕留めて乗り切った。回をまたいだ5回は試合を通じて初の3者凡退。直後の逆転劇を呼び、来日2勝目を手にした。

 「仲間が背負った走者なのでゼロで切り抜けたかったけど、無理なら最少失点でいこうと切り替えた」
 
 3度目の優位に立った6回からは九里、一岡、フランスアが3者凡退。5点差の9回を任された中崎も2死満塁は招いても得点は許さず、佐々岡投手コーチは「レグナルトからよくつないでくれた」とたたえた。

 レグナルトは来日前から自身のSNSでコイ党との交流を図っていた。和食や観光名所などを教えてもらっただけではない。熱心に連絡を取り合っていた少年からは「カイル」と名前を彫った箸を、直接手渡しでプレゼントされたこともあった。「言語が違う人と交流ができるからSNSは大事なツールだね」。登板後にはSNSに送られる全てのコメントに目を通す。「コメントを読むことで力に変えているんだ」。開幕からの無失点を16試合に伸ばした殊勲の夜も翻訳サイトを駆使しながらファンの激励に頬を緩ませたことだろう。

 3連勝で今季最多の貯金2。首位・巨人まで2ゲーム差に迫った。レグナルトは言う。「チーム一丸の努力が勝利をもたらしたんだよ」。当然、貯金2に満足するような王者ではない。(河合 洋介)

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2019年5月15日のニュース