巨人 鍬原 初勝利を生んだ強じんな下半身「走らされたことしか覚えていない」

[ 2018年6月15日 06:02 ]

交流戦   巨人6―4ソフトバンク ( 2018年6月14日    ヤフオクD )

4回2死一、二塁、松田から三振を奪い雄叫びをあげる鍬原(撮影・荻原 浩人)                                                                                                                                                                                 
Photo By スポニチ

 1メートル77と決して大柄ではない。だが巨人・鍬原の投球は爽快なほど荒々しい。その秘けつは強じんな下半身にある。

 中学時代に所属した奈良・橿原磯城(かしはらしき)リトルシニアでは徹底的に走り込んだ。「走らされたことしか覚えていない。一年中、陸上部のように走った」。1月3日に初詣の神社からグラウンドまでほぼダッシュに近い10キロ走で練習始め。長いときは夕方5時から深夜1時まで、右翼と左翼のポール間走150往復を課せられた。

 中学2年までは外野手で、1学年後輩にはプロでも同僚になる岡本がいた。投手になるために、その冬は「人生で一番走った」。体力が付いただけではなく、「強いメンタルができた」と振り返る。リハビリから始まったプロ生活。中学時代の経験が、今の鍬原の支えとなっている。(巨人担当・神田 佑)

 ◆鍬原 拓也

 ☆生まれ&サイズ 1996年(平8)3月26日生まれ、岡山県出身の22歳。3歳の頃に奈良に転居。1メートル77、76キロ。

 ☆投打 右投げ右打ち。

 ☆球歴 小学3年から野球を始める。中学時代は橿原磯城リトルシニアに所属。北陸(福井)では1年夏からベンチ入り。甲子園出場はなし。中大では1年春からリーグ戦に登板し、通算44試合で11勝13敗、防御率3.38。

 ☆苦労人 3歳で両親が離婚。経済的に苦しく、中学3年間は同じグラブをボロボロになるまで使い続けた。毎月の小遣いはなく、新しい服は年1回だけ。母・佐代子さんは自分の服を買わず、息子のお下がりのTシャツを着ていた。

 ☆画伯 特技は「絵を描くこと」。小学6年時にブルドッグの絵を周囲から褒められ、のめり込む。昨年11月に指名あいさつを受けた後、報道陣からの要望に応えジャビット人形をサインボールに模写。

続きを表示

2018年6月15日のニュース