楽天 岸 交流戦通算20勝 防御率はついに1点台「「まだまだ諦めることなく」

[ 2018年6月15日 05:30 ]

交流戦   楽天4―0中日 ( 2018年6月14日    楽天生命パーク )

6回、好返球で同点を阻止した田中にグラブを差し出してハイタッチをする岸(撮影・篠原岳夫)
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 楽天・岸が8回4安打無失点で今季6勝目。交流戦通算でも20勝の大台に乗せた。最速147キロの直球と100キロ台のカーブ。約40キロ差の緩急を使い、4回2死からの4連続を含め、5回まで毎回の9三振を奪い、中日打線を黙らせた。「途中から全体的に良くなってきた。勝てて良かった」と振り返った。

 7回まで味方の援護は1点しかなかった。相手先発は吉見。「対戦が楽しみ」と話していた同い年との緊迫する投手戦が右腕を奮い立たせた。「あっち(吉見)も良かったので先に点を取られたくないと思っていた」。最大のピンチは8回。三好の失策が絡み、1死一、二塁のピンチを迎えたが後続を抑えた。「打たれたら、三好が落ち込むんじゃないかと思って一生懸命投げました」。力投で味方の失敗もカバーした。

 リーグトップの防御率はついに1点台(1・91)に突入。好調の理由の一つが今季、4年ぶりに復帰した佐藤投手コーチの存在だ。「踏み出す足がこっちを向いているから、腕がこうなるんだとか。考え方が自分に合った」。これまでは調整を自身に任されることが多かったが、体を大きく使うための遠投の勧めなど、耳を傾け好調を維持している。

 ホームでの3連戦では今季初のカード勝ち越しとなった。依然、最下位と厳しい状況は変わらないが「まだまだ諦めることなく、みんなで戦って一つでも多く勝ちたい」。18個積み上がった借金を返済していくために。9回も続投を志願した頼もしい右腕が先頭に立つ。(黒野 有仁)

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2018年6月15日のニュース