ヤクルト 交流戦初V目前 青木 史上9人目の先頭ランニング本塁打

[ 2018年6月15日 05:30 ]

交流戦   ヤクルト6―4西武 ( 2018年6月14日    メットライフD )

1回 無死 ランニングホームランにガッツポーズするヤクルト・青木(撮影・白鳥 佳樹) 
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 先制も決勝も、ホームを踏んだのはヤクルト・青木だった。終盤の粘り勝ちで6カード連続勝ち越し。きょう15日にも球団初の交流戦最高勝率が決まる。「意識しますよ、もちろん。当面の目標はまず交流戦優勝。その先にレギュラーシーズンの優勝がある」。力強く頂を見据えた。

 プレーボール直後だった。1番の青木が十亀の4球目の直球を打ち上げた。中堅の秋山が見失って捕球できず、ボールが転々とする間に一気に生還。「うれしい。お客さんの声が聞こえていて、運動会で走っているみたいだった」とおどけた。

 ランニングの先頭打者弾は両リーグ9人目で、36歳5カ月での達成は史上最年長となった。メジャーではブルワーズ時代の12年、メジャー1号をランニング本塁打=写真=で成し遂げているが、日本では初めての体験。「運みたいなものもある。ツイていた」と謙虚に振り返った。日本での先頭打者弾は、11年以来で通算9本目となった。

 2―4の8回にバレンティンと川端の適時打で同点。「追いついてくれて、9回は絶対に打たないといけない」と先頭で右前打を放ち、勝利の道を切り開いた。左肘痛の山田哲はこの日も代走出場のみ。苦しいチーム事情も、4月29日以来のリードオフマンを任された精神的支柱は「山田がいないのは痛いけど、そんなことは言っていられない。みんなもいつも通りのプレーを心掛けている」と頼もしかった。

 リーグでも単独2位となり、首位・広島とは4・5ゲーム差。「交流戦もあと4試合。一試合一試合戦っていくだけ」と小川監督。18試合制となってからは初の全球団から勝ち越しての栄冠も夢ではない。きょう15日からは日本ハム戦(札幌ドーム)。交流戦史上初の前年度最下位からの頂点へ。快進撃を続けるツバメ軍団が、いざ北の大地に乗り込む。 (町田 利衣)

 ○…青木(ヤ)が1回表に先頭打者でランニング本塁打。初回先頭打者ランニング本塁打は14年荻野(ロ)以来4年ぶり9人目(表5、裏4)。ヤクルトでは92年飯田以来26年ぶり2人目だ。青木自身先頭打者本塁打は通算8本マークしているが、ランニング本塁打は初めて。また、青木は現在36歳5カ月。初回先頭打者ランニング本塁打を放った打者では56年木村(近鉄)の35歳8カ月を62年ぶりに更新する最年長記録になった。

 【ヤクルトの交流戦勝率1位の条件】15日にもヤクルトの交流戦勝率1位が決まる。条件はヤクルトが今日の日本ハム戦に○、オリックスがDeNA戦に●、かつソフトバンク、西武、ロッテが△か●。この場合ヤクルトは残り3試合に全敗で最終12勝6敗。オリックスは残り3試合に全勝で12勝6敗となり、ヤクルトと並ぶが2球団が勝率、勝利数で並んだケースは、直接対決の成績が最優先されるため。従ってヤクルトは今季オリックスに2勝1敗と勝ち越しており、ヤクルトが交流戦勝率1位になる。また、8勝6敗で並ぶソフトバンク、西武、ロッテは今日引き分け以下だとヤクルトに及ばなくなり、勝率1位の可能性が消える。

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