西武・秋山 母の日に感謝の2戦連続猛打賞 連敗止めた獅子舞打線けん引

[ 2018年5月14日 05:30 ]

パ・リーグ   西武6―0ロッテ ( 2018年5月13日    メットライフD )

<西・ロ>「ひとり親家庭の親子」を対象とした試合前イベントで、参加者たちと「Lポーズ」で記念撮影する秋山
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 獅子舞打線復活だ。首位の西武は13日、ロッテを6―0で下し、今季ワーストだった連敗を4で止めた。打線は5試合ぶりの2桁となる11安打を放ち、1番の秋山翔吾外野手(30)が3安打でけん引。母の日で、女手ひとつで育ててくれた母・順子さん(63)が観戦する中、2試合連続となる猛打賞で感謝の思いを伝えた。

 愛を込め、ヒットの花束だ。湿っていた打線に勢いをもたらしたのは不動のリードオフマンだった。先制劇の口火を切った秋山は「連敗中は嫌な負け方もあった。とにかくチャンスをつくらないといけないと思っていた。結果が出てよかった」と笑顔で振り返った。

 初回、初対戦だったロッテ・オルモスの出はなをくじいた。「抜けてくるボールも多いと聞いていたので、しっかり振りにいくイメージをしていった」と2ボールからのファーストストライクをはじき返した。左翼フェンス直撃の二塁打。一気に打線がつながり、4長短打で4点を先制。秋山は2回にも1死三塁から中前適時打で5点目を加えるなど、2試合連続の猛打賞だ。

 「母の日」恒例の支援活動に花を添えた。15年から始めた「ひとり親家庭の親子」招待。試合前には招待した子供たちに直接、カーネーションを手渡した。自身も小6の時に父・肇さんが死去。3兄妹を育ててくれた母・順子さんが観戦していた。孝行息子はお立ち台で「こういうのを凄く喜ぶから、控えめに言います。体に気をつけてこれからも応援してください」と感謝を伝えた。

 初回に38イニングぶりの適時打が出るなど5試合ぶりの2桁安打。辻監督は「去年から言っているけど、秋山が元気だとうちの打線はいい」と最敬礼した。その指揮官の験直しも実った。本拠地の試合前、ベンチに鎮座するレオ人形のたてがみの毛並みを直すのが日課だ。普段は人形の肩を揺さぶり髪を逆立てるが、この日は両手で丹念に毛を撫でて逆立てた。その際、抜けた白い毛が宙に舞うのを見て「獅子の舞いだな」とニヤリ。予告通り、自慢の「獅子舞打線」が息を吹き返した。

 トンネルから脱出したが、秋山は気を引き締めた。「いい時は人数をかけて攻撃することでうまくいっていた。まだあっさり終わってるところもある。やるべきところはそういうところ」。10年ぶりのリーグ制覇へ、足踏みはしていられない。 (春川 英樹)

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