阪神ロサリオ 左足上げるステップ打法試した「間をしっかり」

[ 2018年5月14日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神―広島(雨天中止) ( 2018年5月13日    マツダ )

<広・神>ロサリオは金本監督(右)の前で左足を上げるステップ打法を試す
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 新打法で不振脱却だ!4連敗中の阪神は13日の広島戦(マツダスタジアム)が雨天中止となり、球場に隣接する室内練習場で全体練習を行った。ここ5試合で20打数2安打と苦しむウィリン・ロサリオ内野手(29)は従来のすり足から、やや左足を上げるフォームに着手。本領を発揮すべく、助っ人が一つの決断を下した。

 打撃投手が投球動作に入ると同時に、左足を右足側に寄せて、タメを作る。そこからタイミングを取り、寄せた左足を少し上げてからスイングした。5番降格から一夜明け。雨音が響く室内練習場で、悩めるロサリオが新打法に着手していた。

 「間をしっかりと取るためにと思って、色んなことを試しています。(手応えは)試合が始まってみないとわからないので、試合で打てたら“良かったです”という感じで今はまだ何もわからない」

 ここまで打率・244の3本塁打。「期待外れ」と言われても仕方のない現状を打破するための決断だ。

 きっかけは、メジャー時代の映像を見た片岡ヘッド兼打撃コーチからの提案だった。韓国ハンファに移籍した16年からは「投手とか、対戦相手を見ながら変えていくことが大事だと思って」とすり足フォームを採用。2年間で70本塁打という実績を打ち立てたが、日本の野球には適応できずにいる。片岡コーチが端的に、その意図を明かす。

 「自分のタイミングで打てるように、“足を上げたらどうか”と。どうしても結果が出なくて、当てにいくような打ち方になっているから」。その行間からは主砲の復調を願う気持ちが伝わってくる。

 ロサリオはこの日、ティー打撃の際に福留と話し込み、フリー打撃後には平田チーフ兼守備走塁コーチが投げる、緩いボールを丁寧に打ち返した。試合中止が発表されると、今度はブルペン投球するドリスの元へ。打席に立ち、入念にフォーム、タイミングをチェックするなど、雨天により生まれた時間をフル活用し復調のヒントを探し続けた。

 「(次戦以降の4番は)わからんね。また、考えますよ。明後日。まあ、よっぽどリフレッシュが必要とかだったら(休養も考えるけど)ね。出ながら(調子を上げる)というのもあるだろうし。チームとしても、いろいろ考えないといけないところもあるし」

 金本監督は、今後について言及した。ロサリオが心身ともに疲弊しない限りは、スタメン起用を継続する方針だ。自他ともに思いは一つ。あらゆる手段を尽くし、覚醒の時を待つ。(巻木 周平)

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2018年5月14日のニュース