メッセに薮田に今永…巨人 エース級退治へバーチャル打撃マシン導入

[ 2018年1月29日 05:49 ]

巨人が導入しているバーチャル打撃マシン
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 バーチャル特訓で天敵を退治する。巨人は28日、キャンプ地の宮崎市内で1軍合同自主トレをスタート。キャンプの打撃練習で使用するバーチャル打撃マシンには阪神・メッセンジャー、広島・薮田、DeNA・今永の映像を導入し、この日から試運転した。昨季は11年ぶりのBクラスとなる4位に転落。4年ぶりのV奪回に向け、昨季のセ・リーグ上位3球団のエース級を徹底分析して攻略する。

 木の花ドームに設置されたバーチャル打撃マシン。緑の幕に覆われて外からは見えないが、阪神のメッセンジャーが映し出されていた。この日は若手が犠打練習で使用し、打球音が屋内に響いた。

 「(相手の)エースを攻略しないとダメ。エース級はたくさん点が取れるわけではない。チームの勝ちにつながる打席が求められる」。坂本勇はこの日使用することはなかったが、打撃陣の最重要課題を口にした。15年秋季キャンプから導入されたバーチャル打撃マシン。直球だけでなく、あらゆる変化球も投げられ、実際に対戦している感覚だ。今キャンプではメッセンジャー、さらに広島・薮田、DeNA・今永という昨季、セ・リーグ上位3球団のエース級の映像が使用される。

 まずはメッセンジャーだ。既に4年連続の開幕投手が内定しており、巨人は昨季2位の阪神と3月30日の開幕戦(東京ドーム)でいきなり激突する。昨季は3度の対戦で土をつけられず、2勝を挙げられた。打率・179と苦しんだ助っ人右腕との「開幕予行」をキャンプで再現する。

 王者・広島からはリーグ2連覇の原動力となった薮田だ。昨季は15勝3敗で勝率第1位のタイトルに輝いた右腕。入団からの3年間で3勝を挙げられ、一度も勝つことができていない。DeNAからは今永だ。昨季は1勝1敗ながら、打率・200に抑えられている苦手の左腕である。

 バーチャル打撃マシンで苦手意識を克服した実績もある。15年に2勝を許した広島・ジョンソンには翌16年には逆に2つの黒星をつけた。「うちは投手が強いので野手がしっかり点を取らないといけない」と坂本勇。昨季、広島と200得点差の536得点にとどまった打力の向上へ、エース攻略は不可欠だ。 (神田 佑)

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