先輩・錦織に続け!阪神ドラ5糸原 島根の星へ

[ 2017年1月5日 07:40 ]

球心神社の階段をダッシュする糸原
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 目指すは「世界レベル」の活躍だ。プロ1年目の始まり。阪神のドラフト5位・糸原は同郷の先輩に当たる錦織のように名をとどろかせ、地元を盛り上げる意気込みを示した。

 「会ったことないですけど、ニュースでいつも“すげーな”と思って見ています。島根出身で、島根県民も盛り上がる。応援してくださるからには、勇気と希望を与えられる選手になりたい」

 錦織は開星高の系列校に当たる開星中に2年秋まで在籍。出身中学校は違っても糸原は“同門”の後輩という縁もあり、競技は違えど世界のトップクラスで戦う勇姿に何度も何度も刺激を受けた。島根県には出雲大社や石見銀山など有名な観光名所がある一方、都会への人口移動や少子化の影響などで最近20年間で人口は約10万人も減少。「人口は少ないですけど応援してくださる方は温かい。良いニュースを届けたい」と故郷に思いを寄せた。

 前例はある。アジア勢初の準優勝を果たした14年全米オープンからの帰国会見で錦織が「(島根県特産で高級魚の)ノドグロが食べたい」と発言した際には県内の鮮魚店にホテルや旅館などから「観光客が食べたいと言っている」と連絡が入り、売り上げが伸びたことがあった。糸原も全国的な知名度を得れば、島根を活性化させることは決して夢物語ではない。

 金本監督から本職の三塁以外にも二遊間での起用を示唆されていて「内野はどこでも守れます」と意欲的。高校時代に1週間ほどで適性なしと判断された外野についても「チャンスがあるなら積極的に。どこをやれと言われてもいいようにしたい」と力強かった。

 公開した約4時間の自主トレではティー打撃などに努めたほか野球ボールをご神体にしているグラウンド隣接の「球心神社」の石階段を走り込んだ。「ここからが勝負。走攻守全てにおいて誰にも負けない気持ちで」。故郷に還元する活躍を思い描き、まずは当面の目標とする「開幕1軍」へ決意を固くした。 (巻木 周平)

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2017年1月5日のニュース