金本監督「差別化されていく」 若トラ仕分けのラスト11戦

[ 2016年9月14日 07:46 ]

金本監督はバットを手に練習を見つめる

 阪神・金本知憲監督(48)は残り11試合へ向けて若手選手に結果でのアピールを求めた。すでに11年連続のV逸が決まり、4年連続CS出場も絶望的。来季を見すえた“仕分け”を念頭に奮起を促した。

 「例えば若手でいえば中谷とか原口、坂本、高山、板山、北條もか。ここからは来年に向けて、あと11試合で、どれぐらいのモノを見せてくれるか。来年に対する期待感とか(変わってくるし)ね。どうしても差別化されていく。それは、よく分かってもらいたい」

 チームスローガンとして『超変革』を掲げたシーズンも最終盤に差しかかった。開幕から推し進めてきた若手の積極登用。主力の不振が目立つ状況で確かに高山、北條、原口ら若手選手が台頭した。一方で来季も同じように…とはならない。当然ながら2017年の布陣は白紙。現時点ではレギュラーどころか1軍を保証された若トラは一人としていない。だからこそ、いまの猛虎に消化試合は存在しない。最後まで競わせる方針を「もちろん」とうなずいた。

 「この選手は来年、まだ使えそうにない。1年かかる、あと2年かかる、3年かかる。言葉は悪いけど、一生無理だなとか。そう見られる11試合。ピッチャーも一緒」

 勝負に徹しながらも、選手個々の能力を見極めてきた1年間だった。未来へ可能性を持たない選手に今季と同じだけのチャンスを与えるつもりはない。金本監督の厳しい姿勢が伝わるから、北條も表情を引き締めた。「経験を生かして少しでもチームと自分の成績が上がるようにやっていきたい」。いまは遊撃手に定着していても危機感を露わにした。生き残りをかけたし烈な競争は143試合目まで続く。 (山本 浩之)

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