【野村謙二郎の視点】広島拙攻続きも「深刻な敗戦」と思うなかれ

[ 2016年6月13日 10:50 ]

<楽・広>延長10回1死満塁、新井は三ゴロ併殺打に倒れる

交流戦 広島3-4楽天

(6月12日 コボスタ宮城)
 2試合続けての逆転負けは確かにもったいない。追いつかれてからも特に終盤にチャンスを築いたが、決めきれなかった。それでも投手陣が炎上したとか、野手の誰かの致命的なミスがあったわけでもない。ロースコアの展開で、この2試合は惜しくも力及ばず勝ちきれなかったということ。選手は長いシーズン、こういう時もある…と割り切って気持ちを切り替えればいい。

 交流戦前までチーム打率は12球団トップの・273だったが、交流戦では・219と数字上では低迷している。しかし、内容をみれば、まだ深刻だとは感じない。2回に三ゴロの間に一塁から三塁を陥れた西川の好走塁や10回も石原の中前打から代走・赤松の二盗、四球、犠打など良い形で攻撃はできているからだ。

 その10回の1死満塁では新井が三ゴロ併殺に倒れたが、三遊間を強烈に破ろうかという当たりを阿部に好捕されてのもので、本当に流れ一つだと思う。各選手に言いたいのは、こういう一打がきっかけになって気持ちの面でズルズルいくことが良くない。冒頭に「もったいない敗戦だ」と言ったが、「深刻な敗戦」と思ってはいけない。(スポニチ本紙評論家)

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2016年6月13日のニュース