坂本神話打!タイムリー出れば4戦全勝 スタメン復帰後初

[ 2016年4月27日 05:30 ]

<神・巨>6回表無死二、三塁、坂本は右前適時打を放つ(投手・藤浪)

セ・リーグ 巨人5-3阪神

(4月26日 甲子園)
 阪神ファンが作る人文字の圧力に押されていたオレンジ色の左翼席は、巨人の一挙4点の逆転劇にお祭り騒ぎ。0―2の6回、それは坂本の適時打から始まった。チャンステーマ「ザ・ヒットパレード」が響いた。

 「追い込まれたらきついので初球から。良い形でつないでくれたので、強引にいかずにつないでいこう」。6回無死二、三塁。5回まで1安打に抑えられた藤浪の初球を狙った。外角への142キロ直球を、逆方向の右前に運んだ。1点差に迫る適時打で、打線は波に乗った。クルーズの同点打に、亀井の勝ち越し2点二塁打。四球を挟む5連打で逆転に成功した。坂本が適時打を打てば4戦全勝。甲子園でも「不敗神話」は続いた。

 同球場で藤浪に黒星をつけるのは、13年9月7日以来3年ぶり2度目。ファーストストライク狙いをチームで徹底することで、攻略した。5日からの東京ドーム3連戦は初戦で藤浪に敗れ、1勝2敗と今季初の負け越しを喫していただけに「向こうはエースだったので頭を取るのが大事だった」とリベンジを喜んだ。

 下半身のコンディション不良で5試合先発を外れた。先発に戻るまでの10日間は練習量を減らすなどして治療に努めた。復帰3戦目にして飛び出した適時打。その陰には片岡の存在があった。先発を外れている間に、自身の代わりに先発出場したのが片岡。5試合で今季初本塁打を含む20打数6安打、打率・300と存在感を示した。ジャイアンツ球場で行われた18日の全体練習。坂本は片岡に向かって言った。「片岡さんは守備もうまいし、盗塁もできる。今回はホームランも打っている。うちの選手層の厚さも感じましたし、やらなきゃいけないと改めて思いました」。主軸の責任を再確認した。

 高橋監督は指揮官として最初の甲子園での伝統の一戦を制し「良い攻撃をしてくれた。なんとかつないで、という気持ちが出ていた」とナインを称えた。貯金を今季最多の6まで伸ばし、首位をキープ。「明日からもしっかりやっていきたいです」。坂本はそう言ってバスに乗り込んだ。(神田 佑)

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2016年4月27日のニュース