巨人ついに助っ人計12人 首位でもキューバ代表獲得のワケ

[ 2016年4月22日 05:55 ]

巨人が獲得したキューバのガルシア(AP)

 巨人は21日、キューバ代表のホセ・アドリス・ガルシア外野手(23)と契約合意したと発表した。背番号は79で年俸1000万円(推定)。走攻守三拍子そろった右打者で、夏場に向けて選手層の充実を図る補強。これで外国人選手は支配下9人、育成選手3人と計12人の大所帯となった。年齢も若く、球団は将来性にも期待。ガルシアは5月中旬以降に来日する予定だ。

 開幕から好スタートを切った巨人が、キューバから右の好打者ガルシアを獲得した。同国内でも有望株とされた23歳。長いシーズンを見据えたチーム強化の一手だった。

 18歳からキューバ国内リーグの強豪シエゴ・デ・アビラでプレーしていた逸材に球団は昨年から着目していた。14~15年シーズンは85試合出場でリーグ最多の110安打で打率・322、12本塁打、53打点。15~16年も82試合でリーグ最多71打点を挙げ、103安打で打率・315、14本塁打を残した。2季続けて11盗塁と走力も備える。兄のアドニス・ガルシアは昨年から大リーグのブレーブスでプレーする31歳の三塁手。昨季は58試合で10本塁打を放ち、今季は「4番・三塁」で出場を続けている。

 堤辰佳GMは新助っ人について「スピードのある選手。将来のキューバの主軸と言われている選手なので期待している」と話した。現在、巨人の外野陣は長野、立岡、亀井が定位置を確保。外国人野手もクルーズが打率・316、ギャレットが4本塁打で存在感を示している中で「バランスも考えて獲得した。今はしのぎながら戦っている状態。故障者が出た場合も含めてバックアップが必要」と説明した。

 巨人は開幕後も、育成選手としてドミニカ共和国出身の2投手、日本ハムとのトレードで左腕・乾を獲得。現在、1軍の外国人選手は4人。2軍では復帰を目指すマイコラスに加えメンドーサ、アンダーソン、アブレイユら、外国人枠を巡る争いも厳しいが、有事に備えての戦力整備となる。

 球団のキューバ政府公認の獲得選手は3人目。ガルシアは現地で記者会見に臨み「強い決意でキューバを離れ、巨人で新たなステージに挑戦します。日本の野球の高い技術と緻密なプレーで実力を向上させ、ファンの皆さんを驚かせるような選手になりたい」と意欲を語った。開幕から阿部を欠き、坂本が4試合連続で先発から外れるなど万全とはいえない状況。由伸巨人は首位を堅守しながら、勝負どころをしっかりとにらんでいる。

 ◆ホセ・アドリス・ガルシア 1993年3月2日、キューバ出身の23歳。18歳からキューバ国内リーグ「シエゴ・デ・アビラ」でプレー。14~15年シーズンは110安打で最多安打、15~16年は71打点で最多打点を記録。昨年7月のパンアメリカン大会などでキューバ代表に選出された。国内リーグ通算成績は263試合で打率・307、28本塁打、139打点、25盗塁。1メートル83、84キロ。右投げ右打ち。

 ≪09、10年に並ぶ多さ≫巨人はガルシアが入団し今季の外国人は総勢12人(育成3人を含む)。巨人の1シーズンの外国人数としては、11年の13人に次ぎ09、10年に並ぶ多さになった。

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