良太 金本超え下半身で三塁定位置つかむ「去年はみすぼらしい体だった」

[ 2016年1月24日 06:57 ]

レッグプレスで鍛える新井

 「鉄の下半身」でライバルを蹴散らす!阪神の新井良太内野手(32)が広島県のトレーニングクラブ「アスリート」で22日まで行った自主トレで足腰を徹底強化。「レッグプレス」で驚異の610キロを上げるなど、過去最高の仕上がりをアピールした。

 こん身の力で両足を伸ばす度に、ジム中にうめき声が響き渡った。「ぜいっ!」「ざあっ!」。苦悶の形相を浮かべた顔がみるみる紅潮する。そして迎えた14回目。「無理もう!!」の絶叫とともに過酷すぎる鍛錬を終えた下半身は、目に見えて盛り上がっていた。

 「あんなに重いのは初めて。去年は腰を痛めて全くやっていない。再発しないように強くするというのもあるし、一から体をつくり直した」

 重点的にやってきたのは、斜めに座った状態で両足で重りを上げる「レッグプレス」。鉄のプレートに加え、男二人が上に乗った総重量はなんと610キロだ。横綱・白鵬4人分、大型のホッキョクグマの体重にも匹敵する重さを、2本の足だけで14回も持ち上げた。金本監督をはじめ、多くの「筋肉マン」を指導してきたアスリートの平岡洋二代表も「他にいない」と話す酷量だった。

 「金太(金本監督)でも500キロぐらい。数値的には今までで一番。サイズ的にも太ももとかは今年が一番大きいし、完全にいい頃に戻った」

 逆襲の1年となる。腰痛に悩まされた昨年は、93試合で打率・193、4本塁打19打点に終わった。今季は同じポジションに新助っ人・ヘイグが加入。左打者の今成もおり、定位置争い激化は必至。それだけに、腰の不安が解消したこのオフは、徹底的に体をいじめ抜き、14本塁打51打点をマークした13年以上の肉体に仕上げてきた。

 「去年はみすぼらしい体だった。昨季中は93、4キロだったけど、今は101キロ。今季は98、9キロを維持したい」

 もちろん、打撃練習にも取り組んでおり、鍛え上げた下半身から繰り出される打球の質は昨オフとは歴然の差。尊敬する新指揮官に、連日イジられるぐらいの存在感を見せつける意気込みだ。(山添 晴治)

 ▽阪神の三塁守備 昨季は今成が最多の69試合で先発。次いで西岡44試合、新井23試合、荒木と森越が2試合、坂、関本、大和が各1試合だった。新井の阪神での先発三塁はほかに12年61試合、13年88試合、14年31試合で13年をピークに昨季が最も少ない。

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2016年1月24日のニュース