マエケン圧投4勝目!今季全10戦QS、74イニング未だ被弾なし

[ 2015年5月27日 07:00 ]

<広・ロ>7回1失点の好投で4勝目を挙げた前田健

交流戦 広島7-4ロッテ

(5月26日 尾道)
 チームにジンクスがあるのなら、断ち切るのがエースの仕事だ。尾道・しまなみ球場で交流戦初戦を託された広島・前田健が、7回1失点で4勝目。今季全10試合クオリティースタート(QS=6回以上、自責点3以下)という安定感で、昨季から続いたチームの地方球場での連敗を10で止めた。

 前田健自身も地方10連敗の中で、4敗を喫していた。昨年9月の前橋、今年に入って松山、宇都宮、浜松。ただ、連続QSが示すように、打線の援護があれば…の繰り返しで「(地方は)そんなに嫌いじゃない」と苦手意識は持っていなかった。2回までに3失点した前回19日、浜松での中日戦は「マウンドに慣れるまで時間がかかった」。反省を生かし、この日は3回まで走者を許さない完璧な入りだった。

 4~6回はいずれも得点圏に走者を背負ったが、失ったのは6回の1点のみ。常日頃から自身に重圧をかけているから、僅差の展開でも崩れず我慢できる。味方が初回に10得点した5日の巨人戦も「絶対に0点に抑えるんだと自分にプレッシャーをかけた」という。

 今季は74イニングを投げて対戦打者延べ300人に本塁打を許しておらず、12年にマークした自己記録の92イニングも視野に入ってきた。被本塁打ゼロは規定投球回に到達している投手では日本ハム・大谷と2人のみ。大谷の投球回数は48回2/3だけに、数字は群を抜いている。

 交流戦下手の広島。昨季は最下位で、過去10年で勝ち越しが2度しかない。「チームとしても、いいイメージがない。スタートだったので、どうしても勝ちたかった」。尾道は映画の町で、坂の町。地方試合も交流戦も、エースの力で下り坂にはもうさせない。

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