青木1発含む4の4!2年ぶり古巣ファン歓声から落胆ため息に

[ 2015年5月27日 05:30 ]

<ブルワーズ・ジャイアンツ>3回、右翼席にソロ本塁打を放つ青木(AP)

ナ・リーグ ジャイアンツ8―4ブルワーズ

(5月25日 ミルウォーキー)
 ジャイアンツの青木宣親外野手(33)が25日(日本時間26日)、古巣のブルワーズ戦で大暴れした。「1番・左翼」で出場し、今季2号ソロを含む4打数4安打2打点1盗塁で8―4の快勝に貢献した。メジャー1年目の12年から2年間過ごしたミルウォーキーでは2年ぶりで移籍後初めての試合。思い出の場所で今季初の4安打をマークし、今季のテーマとする力強い打撃を見せつけた。

 最初は温かく迎えてくれた古巣ブルワーズのファンも、次第に顔色を変えた。思い出のミラー・パークで、今季初の4安打。青木は「メジャーで初めての球団だったし、愛着もある。いいプレーを見せられて良かった」と満足げだった。

 初回先頭で中前打。打席に入る際は歓声を浴びた。1点を追う3回は内角低めへのスライダーを強振し、右翼席へ運んだ。「この球場はよく知っているし、距離感も分かっている。懐かしい感じだった」。1本塁打だった昨季を上回る同点の2号ソロ。立ち上がって拍手するブ軍ファンもいた。試合を決定づけたのは5―4の6回1死二、三塁。中前適時打でリードを広げ、場内は落胆のため息に包まれた。8回は遊ゴロ失策が内野安打へ変更され、4点ビハインドで敗色濃厚のスタンドは完全に沈黙していた。

 長打力アップをテーマに掲げた今季。打力を測る指標として近年注目される打球速度の初速で、青木はここまで平均87・98マイル(約142キロ)をマーク。マーリンズ・イチローが同80・69マイル(約130キロ)など、アベレージ打者タイプは80マイル台前半が多い中、高い数字を残す。「思ったようなスイングができてきたなと感じる」とうなずき、この日の本塁打は97マイル(約156キロ)を計時した。

 メジャー1年目の12年当時、控えからレギュラーに抜てきしてくれたロン・レネキー監督は3日に成績不振のため解任され、今はいない。「僕を見いだしてくれ、とてもお世話になった方。残念」とグラウンドでの再会を果たせず肩を落とした。その恩師が「彼は何よりもバットスピードが素晴らしい」と何度も絶賛した高速スイングに、より磨きをかけてきた。打率はリーグ12位の・312へ上昇。思い出の地で、世界一のリードオフマンへの歩みが加速した。

 ≪メジャー通算5度目≫青木の1試合4安打はロイヤルズに在籍した昨年9月15、16日に2試合連続でマークして以来で、メジャー通算5度目。5安打以上はまだない。かつての本拠地ミラー・パークでは通算打率・295、球場別最多10本塁打と相性がいい。ブルワーズ投手陣は17日のメッツ戦の2回以降、この日の2回まで72イニング連続で被本塁打がなかったが、青木の一発が止めた。

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