阿部 一塁フル出場へ特注スパイク “ダルと同型”全面クッション

[ 2015年1月31日 05:30 ]

特注のスパイクを履いて走る阿部

 捕手から一塁へコンバートされた巨人・阿部が、143試合フル出場へ秘密兵器を導入した。春季キャンプに向けた宮崎市内での1軍合同自主トレで、用具提供を受けるアシックス社の特注新型スパイクを履き、感触を確認。「クッション性が良いからね。疲れにくくて、疲労を考えてだよね」と説明した。

 脚への負担を減らすため、昨年まで前面には搭載していなかったミッドソール(甲被と外底の中間クッション材)を全面に取り入れ、クッション性を高めているのが最大の特徴だ。硬いとされるメジャーのマウンドに対応するため、ダルビッシュ(レンジャーズ)も同じ構造のスパイクを履いている。負荷が足裏全体に分散されることで疲労がたまりにくくなる。

 また、かかと部分の歯を2本から3本に増やし、さらに2本の歯の形状を「く」の字形にすることで安定性が向上。捕手の捕球体勢は爪先立ちだが、一塁手にコンバートされた今季は立った状態でのプレーが増える。横への素早い動きや不規則な打球にも対応できるようにするのが狙いだ。

 15年目、3月で36歳を迎える今季は、プロ野球人生の「再出発」と位置づけている。これまで全試合出場を果たしたシーズンはないが、体への負担が減る新ポジションでは「全試合出場を目標にしないといけない」と繰り返してきた。このオフは器具を使った筋力トレーニングをプロ入り後、初めて取り入れ、「今後も継続していく」と宣言。グアム自主トレでは例年以上に走り込み、ハードなトレーニングで肉体改造に取り組んだ。

 この日で3日間の合同自主トレは終了。連日、新たな相棒を履いてランニングや激しい打ち込みを行い、好感触を得た。2月1日から宮崎キャンプがスタートする。「自己満だよね。これだけやったという自信をつけてシーズンに臨みたい」。オフで築き上げた土台を足元からしっかり固め、背水の覚悟で勝負の一年を戦い抜く。

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