武田久、来季進退懸ける…ハム史上最大1億6000万円ダウンも残留

[ 2014年11月6日 05:30 ]

契約更改を終え記者会見に臨む武田久

 日本ハムの武田久投手(36)が5日、千葉県鎌ケ谷市内の球団施設で契約更改交渉に臨み、海外フリーエージェント(FA)権を行使せずに残留することが決まった。

 野球協約の減額制限(1億円超は40%)を超える1億6000万円減の年俸8000万円プラス出来高払いで更改。約1時間の交渉を終え、会見に臨んだ右腕の表情は、どこか晴れやかだった。

 「(球団提示には)いろいろな受け止め方があると思うけど、重みを感じている。凄く感謝しているし、良い契約だった」。球団史上最大の大幅減俸を受け入れると、真っすぐに前を見つめた。

 12年目の今季はインフルエンザを発症して開幕直後に離脱。復帰後は不振が続き、7月9日に出場選手登録を抹消され、以降は2軍調整が続いた。わずか9試合の登板で0勝1敗1セーブ、防御率8・22に終わった。

 「FAの話なんかない。今年はそういう状況じゃない」。CSに同行してほしいという球団からの要請もあったが、あえて固辞。鎌ケ谷で投げ込み、走り込んだ。10月までに球団と交渉を重ね、FA権を行使せず、大幅減俸を受け入れて残留する意向を相互に確認。全ては来季のためだった。

 今季、抑えは主に増井が務め、リーグ5位の23セーブを挙げた。武田久は「状況は厳しい。けど、まだ抑えをやれる自信がある。まだユニホームを脱ぎたくない」と執着心を見せた。史上6人目の通算200セーブまであと33。クローザー奪回へ、来季は背水のシーズンとなることは、自身が一番よく分かっている。

続きを表示

2014年11月6日のニュース