栗山監督 ドラ1有原は大谷に「最後の刺激を与える存在」

[ 2014年10月25日 05:30 ]

早大の有原

 4球団競合の末、早大・有原の交渉権を獲得した日本ハムの栗山監督はドラフト会議から一夜明け、札幌に戻る羽田空港で「有原はあれだけの球を投げられる。翔平(大谷)と同じタイプだけど、今の完成度なら有原の方が高いかもしれない。翔平に最後の刺激を与える存在と考えている」と大きな期待を寄せた。

 今季、チーム勝ち頭の11勝を挙げた二刀流の大谷が、一本立ちするための3年目の来季。即戦力の156キロ右腕の存在が大谷に大きな刺激を与えることは間違いなく、「ずっと連覇ができるような強いチームになるには、しっかりした先発2枚が必要。それが絶対的な近道。イメージはブレーブス。2人にはマダックスとスモルツのような感じになってほしい」と例えた。

 ブレーブスといえばナショナルリーグ東地区で91年から05年まで驚異の14年連続地区優勝を飾った。常勝軍団だった当時はマダックス、スモルツの右腕2人を中心とした強力投手陣を軸に黄金時代を築き上げた。

 今季の日本ハムは大谷を筆頭に、上沢、浦野、中村ら若手投手の活躍で昨年の最下位から3位に順位を上げた。CSでもファーストSを突破。ソフトバンクとのファイナルSでも3勝4敗で、リーグ優勝したソフトバンクを追い詰めた。来季、就任4年目を迎える栗山監督にとって、大谷と有原が二枚看板になることがリーグ優勝奪回、そして常勝軍団を築く絶対条件だと考えている。

 有原への指名あいさつは早慶戦終了後になるが、栗山監督は秋季キャンプ地の沖縄から駆けつける予定で「(有原は)焦らず将来を考えて使っていかないと。翔平と主軸になるように育てる責任がある」。評論家時代から恋い焦がれていた5年越しの恋人との対面が待ち切れない様子だった。

 ▽マダックスとスモルツ 「精密機械」の異名を取ったマダックスは1993~2003年のブレーブス在籍11年間だけで194勝をマーク。当時最高のスライダーと称された本格派のスモルツはブ軍での20年間で210勝154セーブ。ブ軍は91~05年にア・リーグ東地区を14連覇(ストライキで打ち切りになった94年を除く)。両右腕と左腕グラビンの3本柱が、ブ軍黄金時代の象徴的存在だった。

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