サヨナラ２ランの松井稼「おいしいところをいただきました」

＜楽・オ＞９回無死一塁、左越えにサヨナラ２ランを放ち、チームメートの手荒い祝福を受ける松井稼（左）

パ・リーグ 楽天５―４オリックス

（9月8日 コボスタ宮城）
　８月の月間ＭＶＰ男が最後の最後に本領を発揮した。楽天・松井稼は、自身が「まさかのさかでした」とうなったサヨナラ２ラン。チームメートからスポーツドリンクを浴びせられる手荒い祝福に「目が痛い。今度は水にしてね」と注文をつけながらも、表情は晴れやかだった。
　
　前打者の先頭・島内が内野安打で出塁。この日ここまで３打席凡退していただけに当然送りバントの指示が出ると予想していたが「打て」のサイン。ベンチの意気にしっかり応えて「最高です」と胸を張った。

　先発の松井裕が５回に逆転を許したが中継ぎが無失点。打線は８回に１点差に詰め寄って、最後はベテランの一振りで劇的な幕切れを呼び込んだ。「おいしいところをいただきました」と最後まで笑顔が絶えなかった。