背番号1先輩のためにも…“バンビ2世”藤嶋「あと4回甲子園に来る」

[ 2014年8月19日 05:30 ]

<東邦・日本文理>9回2死、ベンチで泣き始める東邦・藤嶋

第96回全国高校野球選手権2回戦 東邦2―3日本文理

(8月18日 甲子園)
 こだわりの直球勝負で散った。東邦のスーパー1年生・藤嶋は2点リードの6回無死から3連打で1点を失うと、なお続く1死満塁で池田には内へ甘く入った直球を左前に運ばれ、この回3失点。すべて自慢の直球を痛打された。

 逆転を食らったところで降板したものの、新スター候補には万雷の拍手が注がれた。

 「悔いはないです。打たれてもストレートで押していきたかった。完全に僕の力不足です。もっと先輩たちと野球がしたかったです」

 涙を浮かべた16歳は、自己最速タイの144キロを計測するなど5回1/3を5奪三振。序盤は外角低めへの制球力も光った。1回戦の日南学園戦で8回3失点の鮮烈デビュー。77年夏に同校を準優勝に導き、バンビの愛称で親しまれた坂本佳一氏の再来と騒がれたバンビ2世。「あと4回甲子園に来る。誰にも打たれないストレートを投げたい」と力をこめた。

 1回戦翌日の13日には先輩たちと大阪の道頓堀へ出掛け、グリコの看板のポーズを取った。たこ焼きもほおばった。入学から約4カ月、特に背番号1のエース大井は公私に渡って支えてくれた先輩だった。「自分が東邦を引っ張っていきます」。大井への力強い決意表明で聖地を去った。

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