則本、ダル超え交流戦4完封!元虎ファン 思い出はキレた星野監督

[ 2014年6月22日 05:30 ]

<神・楽>9回2死一、三塁、今成(左)を一ゴロに仕留めて完封勝利を飾り、雄叫びを上げてガッツポーズを決める則本

交流戦 楽天4-0阪神

(6月21日 甲子園)
 何というスタミナ。「雨がいつ降りだすか分からないので、初回から飛ばしていこうと思った」という楽天・則本だが、完封目前の9回にも150キロ台の直球を連発した。8回終了時に「行けるか?」と問われた佐藤監督代行には「行けます」と即答し、最後は2死一、三塁のピンチで今成を一ゴロに打ち取った。

 もうエースと呼んでいいだろう。132球の熱投で、7安打8奪三振。交流戦4度目の完封は、11年のダルビッシュ(当時日本ハム)の記録を抜く新記録となった。「情報は知っていた。狙っていこうと。“聖地”で、こうやって勝ててよかった」と笑った。

 自身初の甲子園は雨も降る悪条件。3回までは毎回得点圏に走者を背負った。フォークの精度が悪かったが、中盤はチェンジアップも多投。打者の狙いを外しながらマウンドに慣れていった。4回にはプロ最速タイの153キロも計測した。

 八幡商時代に甲子園出場経験がなく「自分には縁がないと思っていた」と言う。滋賀県出身で小学生時代は星野監督が率いていた阪神ファン。印象に残っているシーンには、03年にダイエー(現ソフトバンク)に敗れた日本シリーズを挙げ「インタビューで“なぜあの投手を使ったか?”と聞かれたときに“俺は信頼してるんや!”とキレていた。選手を信頼する監督さんだと思った」と振り返る。

 開幕当初、星野監督からは「まだ則本はエースやない」と期待も込めて激励されてきた。負ければ自力優勝の可能性が消滅したが3試合連続完投でチームの連敗を4で止めた。「エース候補」は腰痛で休養中の闘将に白星を届け続けている。

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