稲葉 「外野も…」撤回!一塁専念「復活見せたい」

[ 2014年1月8日 05:30 ]

自主トレを公開し、ファーストミットで守備練習する日本ハム・稲葉(左)

 俺は逃げない――。日本ハムの稲葉篤紀内野手(41)が7日、佐賀県内のグラウンドで自主トレを公開。フリー打撃で鋭い打球を飛ばした大ベテランは、引退を懸けた節目のプロ20年目を迎え、前言を撤回した。

 「一塁で外国人選手と競争して、“稲葉を使いたい”と思わせたい」。昨季は自己最低の打率・203、3本塁打、24打点。2軍落ちも経験した。シーズン後には出場機会を求め、栗山監督に「来年は外野も守ります」と伝えていた。ところが、新年を迎えて「一塁手一本」で勝負することを誓った。その理由を「(外野での出場は)試合に出たいから言ったけど、ちょっと逃げているなと反省した」と説明。弱気になっていた自分を見つめ直した。通算2149安打を誇る打者としてのプライドも湧いてきた。

 もちろん、厳しい戦いが待ち受けている。一塁にはDHとの併用だが、昨季31本塁打でパ・リーグ本塁打王に輝いたアブレイユ、さらに、稲葉と同じ左打者のキューバ出身の新外国人ミランダも加わった。今季は投手に比重を置く二刀流の大谷はDHでの出場機会が増える。必然的にアブレイユが一塁守備に就く機会も増え、稲葉は、あえて過酷なレギュラー争いに身を投じるわけだ。
 
 昨季はコーチ兼任だったが、今季は再び選手に専念。8月に42歳を迎える男は言った。「年齢のことを考えながら、自分の打撃を見つけていきたい。復活した稲葉篤紀を見せたい。後がないという気持ちで、一生懸命やっていきたい」。引退。その二文字と戦いながら、一塁を守る。

続きを表示

2014年1月8日のニュース