嶋 東北復興へ「楽天が常勝軍団に」

[ 2013年12月9日 05:30 ]

ステージ上で記念撮影する楽天・嶋(前列左から4人目)ら

 日本プロ野球選手会(嶋基宏選手会長=楽天)は8日、岩手県滝沢村の岩手産業文化センターで「ベースボールクリスマス2013in岩手」を開催し、各球団から選手25人が参加。嶋選手会長(28)は想像を大きく上回る1万人の来場者数に思わず目を丸くした。

 「試合のときより多いんじゃないかな。岩手にはまだまだ震災前の生活に戻れていない方がいる。楽天イーグルスが常勝軍団になって一緒に復興に進んでいければ」

 嶋は11年の東日本大震災後の本拠地開幕戦で「見せましょう、東北の底力を」と訴えた。今季は楽天が球団創設9年目で初の日本一に輝き、被災地に大きな勇気と希望を与えた。「日本一フィーバー」の熱気は冷めやらず、「おめでとう!」と多くの祝福の言葉をかけられ「喜んでいる姿が見られてうれしい」と笑みがこぼれた。

 同イベントは復興支援をかねて11年から3年連続で東北地方で開催。この日は会場前に数百メートルの行列ができ、人口約5万5000人の村に東北開催では最多の1万人が詰めかけた。嶋は、大勢の来場者から復興へ向けて着実に歩を進める力強いエネルギーを感じた様子で「被災された全ての方が復興に向かって全力で頑張っている」と思いをはせた。

 野球少年たちとキャッチボールなどでふれあい、逆に元気づけられた。「目がキラキラ輝いていた。そういう野球少年の心を持って練習、試合を頑張っていきたい」。東北地方での開催は今回で一区切りとなるが「連覇することで東北に元気を届けられれば」と、復興への揺るぎない決意を示した。

 ▽ベースボールクリスマス 07年12月、新潟中越沖地震の被災地である新潟県柏崎市で初開催され、今年で7度目を迎える交流イベント。選手によるキャッチボールの指導や、バットスピードの計測コーナーなどがある。昨年は東日本大震災の被災地でもある宮城県仙台市のKスタ宮城で開催され、7000人が参加。選手が選ぶベストナインの発表なども行われる。

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2013年12月9日のニュース